ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マクレーン」の意味・わかりやすい解説
マクレーン
MacLaine, Shirley
アメリカ合衆国の女優,ダンサー。本名 Shirley MacLean Beaty。女優業に加え,率直な発言と神秘主義や輪廻転生への傾倒でも注目を集める。弟は俳優のウォーレン・ビーティ。3歳からバレエを習い始め,高校卒業後はニューヨークでダンサーやモデルとして働いた。1954年ブロードウェー・ミュージカル『パジャマゲーム』The Pajama Gameのコーラスガール,および準主役であるキャロル・ヘイニーの代役として出演,映画プロデューサーのハル・ウォリスの目に留まった。アルフレッド・ヒッチコック監督の『ハリーの災難』The Trouble with Harry(1955)で映画デビュー。中性的かつセクシーな独特の容姿と,売春婦などの俗っぽい役柄に純真さを見え隠れさせる演技力で人気を獲得し,『アパートの鍵貸します』The Apartment(1960),『あなただけ今晩は』Irma la Douce(1963)など出演作を重ねた。『愛と喝采の日々』The Turning Point(1977)では家族のために仕事をあきらめた元バレリーナの葛藤を好演。『愛と追憶の日々』Terms of Endearment(1983)では気難しい母親を演じ,アカデミー賞主演女優賞を受賞した。芸能生活や交友関係,精神世界などについて語った『風を追いかけて』Don't Fall off the Mountain(1970)などの著書がある。
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