マーマレード(読み)まーまれーど(その他表記)marmalade

翻訳|marmalade

デジタル大辞泉 「マーマレード」の意味・読み・例文・類語

マーマレード(marmalade)

《「ママレード」とも》オレンジまたはナツミカンレモンなどの果皮果汁を、砂糖で煮詰めたゼリー状のジャム

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精選版 日本国語大辞典 「マーマレード」の意味・読み・例文・類語

マーマレード

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] marmalade ) オレンジ、レモン、夏ミカンなどの果皮と果汁で作ったジャム。〔モダン辞典(1930)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マーマレード」の意味・わかりやすい解説

マーマレード
まーまれーど
marmalade

柑橘類の果皮と果汁に糖類を加えて加熱し、ゼリー状にしたもので、ジャムの一種JAS(ジャス)(日本農林規格)では、ジャム類のうち、柑橘(かんきつ)類の果実原料としたもので、柑橘類の果皮が認められるものと規定されている。欧米でも一般には柑橘類が多いが、とくに材料に決まりはなく、リンゴ、モモなどの果実からもつくられる。マーマレードとは、元来、マルメロという果物を用いたところからついた名称である。

 マーマレードをつくるときのペクチン、酸、糖の関係はジャムの場合と同様で、三者が適量ずつあわさったとき、とろりとした状態になる。柑橘類の皮にはペクチンが多く含まれていてとろりとするのに一役買っているが、不足する場合は、ペクチンパウダーを添加することもある。通常はオレンジマーマレードが多いが、レモン、グレープフルーツ、ナツミカン、キンカンポンカンなどでもつくられる。

 製法は、原料果実の果肉を絞って果汁をとり、濾過(ろか)する。外皮は内側の白い部分を除いて刻み、蒸煮(じょうしゃ)して水にさらし苦味を抜く。果汁を絞った残りの内果皮と、外果皮から除いた白い部分を酸液(クエン酸)で蒸し煮して濾過し、粗ペクチン液をつくる。果汁、外皮、粗ペクチン液をあわせ、糖類を加えて加熱・濃縮する。粗ペクチン液のかわりに粉末ペクチンを用いることもある。普通のジャムに比べ、甘味とともにほろ苦味がある。パンなどに塗るほか、各種菓子の副材料としても用いられる。

[河野友美・大滝 緑]

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百科事典マイペディア 「マーマレード」の意味・わかりやすい解説

マーマレード

柑橘(かんきつ)類の果実に砂糖を加え,煮て作った,皮の薄片を含むゼリー状の食品。本来はマルメロを原料とし,名称もこれに由来。原料は日本ではナツミカン,ダイダイ,欧米ではオレンジ,グレープフルーツが主。ふつうのジャムと異なり適度の酸味や苦味があるのが特徴。パンに塗ったり,菓子の材料とする。
→関連項目ジャム

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マーマレード」の意味・わかりやすい解説

マーマレード
marmalade

柑橘類の果実片あるいは果皮片の混入したゼリー状のジャム。ゼリー部分の透明度の高いものほどよい製品とされる。作り方は,夏みかんの場合は夏みかんの皮を薄く短冊に切り,2~3%の食塩水か希薄な塩酸溶液に浸漬し,水洗後水煮して苦み成分であるナリンギンを除く。これに果肉からしぼり出した果汁を加える。果汁中にペクチンの不足する場合は別に果皮の白色部を酸処理してつくったペクチン液を加える。これに初めの材料とほぼ同量の砂糖を数回に分けて加え,煮つめてつくる。原料は夏みかんやだいだい。

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改訂新版 世界大百科事典 「マーマレード」の意味・わかりやすい解説

マーマレード
marmalade

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「マーマレード」の解説

マーマレード【marmalade】

ジャムの一種で、オレンジや夏みかんなどの柑橘類を用い、その果皮を含むもの。⇒ジャム

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世界大百科事典(旧版)内のマーマレードの言及

【ジャム】より

…果実はイチゴ,カラント,ラズベリー,グーズベリー,リンゴ,アンズ,モモ,イチジク,ブドウ,サクランボなどを用いる。マーマレードmarmaladeは,かんきつ類のジャムで,果肉と薄片の果皮を含むものをいい,ギリシア語で〈蜜のリンゴ〉の意のメリメロンmelimēlonから派生したポルトガル語マルメラーダmarmelada(マルメロの砂糖煮)を語源とする。通常はオレンジ・マーマレードを指し,ライム,レモン,グレープフルーツ,ナツミカンなどでもつくられる。…

※「マーマレード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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