ミソハギ科(読み)ミソハギか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミソハギ科」の意味・わかりやすい解説

ミソハギ科
ミソハギか
Lythraceae

双子葉植物フトモモ目の1科。世界のほぼ全域にわたって分布し,25属約 500種が知られる。草本が多いが,サルスベリ属 Lagerstroemiaなどのような高木も含まれる。葉は通常対生し,単純形で全縁。一年草や多年草,木本種では常緑落葉などさまざまである。花は総状や円錐状の花序 (→総状花序 , 円錐花序 ) をつくり,両性花が多い。4,6数性のものが多く,は癒合して筒をつくる。花弁は細い柄 (舷部) をもち,つぼみのときにしわくちゃになっているのが特徴的である。おしべは通常は花弁と同数,めしべは1個で熟すと蒴果となる。ミソハギ属 Lythrumの草本は北半球温帯に広い分布域をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミソハギ科」の意味・わかりやすい解説

ミソハギ科
みそはぎか
[学] Lythraceae

双子葉植物、離弁花類。草本または木本。葉は単葉で対生、輪生または互生し、托葉(たくよう)はないかまたはごく小形。花は両性で放射相称。萼(がく)は筒状に癒合して先は4~6裂し、裂片間に互生する付属体があるものもある。花弁は萼筒頂部の内側につき、つぼみのときにはしわになって畳まれる。雄しべは4~8本。蒴果(さくか)には多数の種子があり、種子には胚乳(はいにゅう)がない。熱帯地方を中心に世界に25属550種あり、日本にはサルスベリ属、ヒメミソハギ属、キカシグサ属、ミソハギ属の4属が分布する。

[小林純子 2020年8月20日]

 APG分類では、もともとのミソハギ科にヒシ科、ザクロ科、ハマザクロ科が統合されて、新しくミソハギ科として定義された。世界に約31属600種あるとされる。日本には7属が分布する。

[編集部 2020年8月20日]


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