ミナミアメリカオットセイ(その他表記)Arctocephalus australis; South American fur seal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ミナミアメリカオットセイ
Arctocephalus australis; South American fur seal

食肉目鰭脚亜目アシカ科ミナミオットセイ属。雄は体長約 1.9m,体重 120~200kg,雌は体長約 1.4m,体重 40~50kgに達する。出生体長 60~65cm,出生体重 3.5~5.5kg。体毛は粗く硬い黒褐色の上毛と細く柔らかい黄褐色の下毛から成る。体型は紡錘形。四肢は比較的長く掌部は鰭 (ひれ) 状で黒色を呈し毛がない。吻部は太く短く前方に突出し,上面は平坦で,吻端はとがる。頭部はキタオットセイよりも大きく,吻端から後頭部にかけての形状は卵形に近い。成長に伴い頸部と胸部は太くなる。耳介は小さい。尾は非常に小さく後肢の間に隠れる。門歯上顎6本,下顎4本,犬歯は上顎と下顎に2本ずつ,頬歯は上顎 12本,下顎 10本である。繁殖期は 10月中旬から 12月中旬までで,雄はなわばりを形成する。回遊せず,生息地に限定分布する。 15~20頭の群れで岸沿いに移動することがある。食性範囲は広く,群集性の小型魚類やイカ類,タコ類,甲殻類刺胞動物などの無脊椎動物を捕食する。南アメリカ大陸のペルー中部から南端をまわりブラジル南部にかけて広く分布する。またフォークランド諸島周辺にも出現する。おもに沿岸部に生息しており,大陸棚やその斜面水域に分布すると考えられている。

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小学館の図鑑NEO[新版]動物 の解説

ミナミアメリカオットセイ
学名:Arctocephalus australis

種名 / ミナミアメリカオットセイ
科名 / アシカ科
解説 / 回遊はせず、沖合に15~20頭の群れでいます。オスはなわばりをもち、メスをめぐって、はげしく戦います。
体長 / オス約1.9m、メス約1.4m
体重 / オス100~200kg、メス30~60kg
食物 / 魚、タコ、イカ、甲殻類、貝類
分布 / ペルー中部からブラジル南部まで

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