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回遊 かいゆう migration

翻訳|migration

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

回遊
かいゆう
migration

魚類が群れをなし,1年あるいは一生を周期として大規模に移動することをいい,回遊する魚類を回遊魚という。回遊はほぼ定まった経路を通って行われるが,これはその動機や性質が,産卵,索餌,適温などに関係しているので,季節や環境によってパターンが定まるためである。

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デジタル大辞泉の解説

かい‐ゆう〔クワイイウ〕【回遊/回×游/××游】

[名](スル)
(回遊)あちこちを遊覧して回ること。「北海道を―する」
魚類や鯨などが定期的に海洋を索餌(さくじ)・産卵のため、あるいは適水温を求めて季節の移り変わりに応じて移動・往復すること。「サケが―する季節」
[補説]2は本来「回游・洄游」と書く。

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百科事典マイペディアの解説

回遊【かいゆう】

動物の周期的移動の一種。魚類その他水生動物が,その一生または1年を周期として,ほぼ定まった経路を移動する現象。その性質・目的によって,1.サケ・マスウナギさらにニシンなどに見られる産卵回遊,2.稚魚期から成魚期にかけての成育回遊,3.餌を求めての索餌(さくじ)回遊,4.マグロカツオ,ブリなどに見られる適温を求めての季節回遊などに分けられるが,これらは互いに関連しており,特に成育・季節回遊は索餌の意味をもつ。
→関連項目イワシクジラ魚類クロマグロ規制ザトウクジラサバ(鯖)サンマ(秋刀魚)底魚ニシンマグロ資源保存・管理特別措置法渡り

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世界大百科事典 第2版の解説

かいゆう【回遊】

鳥の渡りを含めて,一般の動物の移動を英語ではmigrationと呼ぶが,魚類など水生動物の移動を日本語でとくに回遊という。時空間的に規則的な移動だが,回の字が示すように,ある周期でもとの所にもどる移動である。 それぞれの種は,それぞれの分布範囲が決まっている。この分布を決める要因としては,水温,塩分などさまざまあるが,一つの種についても,生活史の各段階で要求する環境条件が違う。また,自然の季節的その他の環境変動もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

回遊
かいゆう
migration

水生動物(甲殻類、魚類、鯨類など)が1年あるいは生活史の定まった時期に、索餌(さくじ)、成長、生殖、適温維持などのために、特定の水域からほかの特定水域へ移動する現象。水族は一生の間発育段階に応じて、それぞれ多少とも移動し生息場所を変えるものであるが、種によって大移動を行うものもいる。移動の原因の一つと考えられる索餌回遊は、カツオ・マグロ類、カジキ類、サンマ、鯨類などにみられ、水平的に長距離移動を行う。
 一般に高緯度の海域ではプランクトンなど餌(えさ)となる生物が豊富なため、索餌回遊は北半球では北方へ、南半球では南方へ向かって移動する。水平的回遊に対し、ハダカイワシ類などの深海性魚類は深浅移動し、昼間深海に生息していたものが夜間には餌の豊富な表層付近まで移動する。これは日周垂直回遊(日周鉛直回遊)とよばれ、索餌回遊の一つとみなされる。
 また、魚類は変温動物で、種特有の生活に適した水温域を必要とするため、カツオの場合は初夏の水温上昇につれて南方から琉球(りゅうきゅう)列島、日本列島に沿って房総半島あたりまで北上し、秋には南下する。サンマは初秋に北方から太平洋岸に沿って南下し、産卵後春には北上する。魚類が適水温を求めて季節的に移動することを季節回遊ともよぶ。このように索餌回遊は適温維持や産卵回遊とも密接に関係しながら行われている。
 生殖時期には、特定の産卵場所あるいは出産場所を求めて、これまでの生活場所から特定の場所へ移動する。この生殖回遊の典型的な例には、サケ・マス類のように海洋から河川へ入り遡河(そか)回遊するもの、逆にウナギやモクズガニのように川から海へ下り降河回遊するものなどがある。ヌマエビ類、テナガエビ類、ハゼ類、アユ類などの河川動物の多くは川で産卵され、ゾエア幼生や仔魚(しぎょ)となり、流されて海洋で成育、変態し、稚エビや稚魚になってふたたび川へ戻り、そこで成長、成熟、産卵、老化して一生を終わる。このように河川と海洋の比較的狭い範囲を移動するものを両側(りょうそく)回遊とよぶ。ただし、コンジンテナガエビのように幼期が長く海での浮遊生活が長いものは、幼生期に海流などに流されて受動的に大移動し、分布を広げているものもいる。
 魚類や鯨類などの大回遊は、太陽コンパスを利用したり、水流やにおいによる刺激、電場、磁場などを使って行われているようである。サケ・マス類などは産まれた川の水のにおいを記憶し、あるいはフェロモン様物質に誘引されて、川へ戻ってくるのではないかと考えられている。なお、回遊魚とは、広い範囲を移動している魚類をいう。[諸喜田茂充]
『森沢正昭・会田勝美・平野哲也編『回遊魚の生物学』(1987・学術出版センター) ▽後藤晃・塚本勝巳・前川光司編『川と海を回遊する淡水魚――生活史と進化』(1994・東海大学出版会) ▽大泰司紀之・和田一雄編著『トドの回遊生態と保全』(1999・東海大学出版会)』
「『黒潮・魚たちの大回遊』(1994・山と渓谷社)」

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世界大百科事典内の回遊の言及

【移動】より

…また,ひじょうに広い地域ではあるが一定した地域を何週間もかけて巡回している草食獣の場合には,定住しているというかどうかは主観的なものでしかない。遊動nomadismと呼ばれるこの移動の仕方は,遠洋魚の回遊などとともに中間的な現象といえる。 このように中間的な現象はほかにもあり,狭義の移動には実に多様なものが含まれる。…

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