世界貿易機関(WTO)の協定に基づき、政府が輸入しているコメの数量枠。1993年の関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイ・ラウンド合意で受け入れが決まった。初年度の数量は約43万トンで、その後徐々に拡大し、2000年度以降は77万トン程度で推移している。農林水産省は、うち最大10万トンを主食用として売り出しており、残りは加工用や飼料用などに使われている。
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最低輸入義務量。ウルグアイ・ラウンド合意では、農産物貿易に関する数量制限や課徴金など国境措置は、原則として関税に置き換えることになっている。ただ、輸入量がゼロあるいは少ない農産物の場合には、関税化を一定期間猶予し、経過措置として「ミニマム・アクセス」措置をとることが認められた。日本は米の関税化を拒否して、最低輸入枠を設定、1995年の43万玄米トン(国内消費量の4%)から1998年の68万玄米トン(7.2%)まで毎年、輸入量を拡大させてきた。しかし、輸入義務量の増加ペースを抑え、ウルグアイ・ラウンドに続く次期多角的貿易交渉(新ラウンド)での農業交渉で孤立しないために1998年12月に米の関税化受け入れを決めた。関税化は1999年4月から実施され、輸入枠は1999年77万玄米トン、2000年85万玄米トンとなるところを、それぞれ、72万玄米トン、77万玄米トンに抑えることができた。ただ、高い関税率(1キログラム当り351円17銭)で事実上輸入を困難にしていることから、新ラウンド交渉では関税引き下げを迫られる可能性もある。
[大井 誠]
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