日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミーニュ」の意味・わかりやすい解説
ミーニュ
みーにゅ
Jacques Paul Migne
(1800―1875)
フランスのカトリックの神学者、教父集編集刊行者。最初オルレアン付近で司祭の職にあったが(1824~33)、パリに出て新聞『世界』L'Univers(1833.11創刊)を発行して7月王政の自由主義に対する弾圧と戦った。彼は商才と学識ある友人に恵まれ、次々に、しかも膨大な教会関係の史料や文献を刊行した。17、18世紀の『聖書注解』25巻(1838~40)、16世紀から19世紀までの『神学論文叢書(そうしょ)』28巻(1839~45)、テルトゥリアヌスからウィーズマンに至る『最重要護教論集』16巻(1842~43)、神学全書52巻(1844~52)などがあり、『ラテン教父集』217巻(1844~55)と『ギリシア教父集』161巻(1857~66)はいまなお珍重されている。
[今野國雄]