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カンボジアのクメール語,ミャンマーのモン語,マレー半島のアスリ諸語,アッサムのカシ語,中国とミャンマーの国境地帯のパラウン(徳昂)語,ベトナム平野部のベトナム語や山間部のムオン語など,東南アジア大陸部とその接続地域に不連続に分布する。この語族の最古の記録に,6世紀のモン語碑文,7世紀のクメール語碑文などがある。
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…G.Difflothによる分類によれば,そのおもなものは以下の通りである。(1)ムンダ諸語Munda(インド)(a)北ムンダ語派 サンターリー語Santali,ムンダーリー語Mundariなど(b)南ムンダ語派 カーリア語Kharia,ソーラ語Soraなど(c)西ムンダ語派 ナハーリー語Nahali(2)ニコバル諸島諸語Nicobarese(3)モン・クメール語族Mon‐Khmer(a)カーシー語派Khasi(アッサム地方) 標準カーシー語Standard Khasiなど(b)パラウン語派Palaungic(ビルマ) パラウン語Palaung,ワ語Wa,ダノ語Danaw,ラワ語Lawaなど(c)モン語派Monic(ビルマ,タイ) モン語Monなど(d)クム語派Khmuic(タイ,ラオス) クム語Khmu,ラメート語Lametなど(e)ベト・ムオン語派Viet‐Muong(ベトナム) ベトナム語Vietnamese(南・北等の方言がある),ムオン諸語Muong(正しくはMu’o’ng)など(f)カトゥ語派Katuic(ベトナム) カトゥ語Katu,ブル語Bru,クイ語Kuy,パコ語Pacohなど(g)バナル語派Bahnaric(ベトナム,カンボジア) スティエン語Stieng,チュラウ語Chrau,スレ語Sre,ムノン語Mnong,ロベン語Loven,ブラオ語Brao,バナル語Bahnar,セダン語Sedangなど(h)ペアル語派Pearic(カンボジア) ペアル語Pear,チョン語Chong,サムレ語Samreなど(i)クメール語Khmer(カンボジア,ベトナム,タイ。北・中・南等の諸方言がある)(j)ジャハイ語派Jahaic(マレーシア) ジャハイ語Jahaiなど(k)セノイ語派Senoic(マレーシア) テミアル語Temiar,セマイ語Semaiなど(1)セメライ語派Semelaic(マレーシア) セメライ語Semelaiなど この中で政治・文化的に重要なのは,モン・クメール語族に属するクメール語(カンボジア語),ベトナム語,モン語で,前2者はいずれも国語であり,モン語は古く栄えたモン族の言語として,ビルマ(現,ミャンマー)とタイとに文化的に大きな影響を与えた。…
※「モンクメール語族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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