やがる(読み)ヤガル

デジタル大辞泉 「やがる」の意味・読み・例文・類語

やがる[助動]

[助動][やがら|やがり・やがっ|やがる|やがる|やがれ|やがれ]《補助動詞「上がる」から》動詞の連用形助動詞「れる」「られる」「せる」「させる」の連用形に付く。軽蔑憎しみなどの気持ちを込めて、相手動作をいう意を表す。「あいつめ、とんだうそをつきやがった」「あんなやつに負かされやがって」
[補説]近世以降、男性のぞんざいな調子会話で用いられる。「…(し)ている」に「やがる」の付いた「…(し)ていやがる」は、「…(し)てやがる」となることがある。また、その前の連用形の末尾の音と融合して、「どこへ行きゃあがった」のように「…ゃあがる」となることもある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「やがる」の意味・読み・例文・類語

やがる

〘助動〙 (活用は「やがら・やがり・やがる・やがる・やがれ・やがれ」。「あがる(上)」の変化した語) 動詞の連用形に付けて、相手や他人の動作を軽蔑したり、ののしったり、憎んだりする気持を表わす。近世以降、「あがる」と並んで用いられ、さらに「やあがる」と変化した形でも用いる。なお、「ていやがる」の略「てやがる」の形をとることもある。
歌舞伎・暫(1714)「わるくそばへ立(だて)をしやがると、投込みへほふりこむぞ」

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