日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤシャル・ケマル」の意味・わかりやすい解説 ヤシャル・ケマルやしゃるけまるYaşar Kemal(1922―2015) トルコの代表的作家の一人。南東アナトリア、アダナ県(小アジア)の農村に生まれる。4歳で父を失った。中学校を中退後、数多くの職業を遍歴。のちイスタンブールに出てルポルタージュ、シナリオ、戯曲などの作者として活躍した。1955年『やせっぽちのメメット』を発表して社会派の作家として名声を確立したが、この小説は過酷な農村社会の現実を民衆文学の手法で生き生きと表現し、ノーベル文学賞の候補にもあげられた。[永田雄三 2018年4月18日] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例