ヨゼフィニスムス(その他表記)Josephinismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨゼフィニスムス」の意味・わかりやすい解説

ヨゼフィニスムス
Josephinismus

神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世 (在位 1765~90) が実施した国家教会主義ローマ教皇普遍主義に対抗して国民主義的教会を樹立する運動で,ヨーゼフのねらいはオーストリア国内の宗教問題に関するローマ教皇の司法権を排除することにあり,イエズス会を追放したほか,宗教団体の勢力を押え,教皇勅書の公表には国家の事前の同意を必要とすると定めた。この政策推進のため,ヨーゼフは信教容認令によってプロテスタントやギリシア正教徒にも私的な礼拝自由を認めた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヨゼフィニスムス」の解説

ヨゼフィニスムス
Josephinismus

ヨーゼフ2世オーストリアで行った改革と,後世に残るその精神的伝統をさす。それはローマ・カトリック教会支配力打破をねらった「寛容令」(1781年)に象徴される。啓蒙専制主義のオーストリア的形態である。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む