日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラップタイム」の意味・わかりやすい解説
ラップタイム
らっぷたいむ
lap time
主として陸上競技の中・長距離走、スピードスケート、自転車競技、スキーの距離競技や自動車レースなどで、選手がトラック、ピスト、周回コース(サーキット)などを1周するために要した時間をいう。また水泳競技などでも使われる。ラップ(1周)ということから主として周回時間をさすが、途中時間の計測をいうこともある。競走のペース配分には欠くことのできない要件であり、ラップタイムの早い・遅いによって記録更新の可否が左右されるので、選手にとっては、1周何分、何秒で回るかということが作戦のうえで大きな課題とされる。
陸上競技規則では、ラップタイムは正式計時ではなく参考時間として扱われるが、水泳競技などでは、正式時間として最初の50メートル、100メートルなど距離を決めて途中時間を公認の対象とする場合もある。このようにラップタイムは周回記録に限定しないで、途中時間(ファンクショナル・タイムfunctional time)にまで及んで使われているのが現状である。
[深川長郎]