改訂新版 世界大百科事典 「ラブロフスキー」の意味・わかりやすい解説
ラブロフスキー
Leonid Mikhailovich Lavrovskii
生没年:1905-67
ソ連邦の舞踊家,振付師。ペテルブルグに生まれ,1922年レニングラード舞踊学校卒業,同地のマールイ劇場,キーロフ劇場の首席バレエ・マスターを経てボリショイ劇場の芸術監督(1944-56,1960-64)となった。彼は従来のおとぎ話や説話を主題としたバレエにかわる劇的真実をもつ写実的舞踊劇の創造をめざした。40年プロコフィエフの《ロミオとジュリエット》を振付け,踊りとマイムの結合によって登場人物の性格と心理を描きわけ,巧みな群衆の処理によって壮大な舞踊劇を創造した。ラフマニノフの《パガニーニの主題による狂詩曲》を用いた1幕物《パガニーニ》(1960)も佳作に数えられ,また44年に振付けた《ジゼル》は古典を現代に生かしたすぐれた改訂版とされる。
執筆者:野崎 韶夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報