ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キーロフ」の意味・わかりやすい解説
キーロフ
Kirov, Sergei Mironovich
[没]1934.12.1. レニングラード
ロシアの革命運動家,ソ連初期の共産党指導者。 V.I.レーニンの弟子,I.スターリンの戦友といわれていた。 1904年カザン工業技術学校卒業。 05年ロシア社会民主労働党に入党,ボルシェビキに属し,鉄道ストライキの指導などで何回か逮捕された。 17年の十月革命ではペトログラード (現サンクトペテルブルグ) で活動。国内戦ではアストラハン臨時革命軍事委員会議長,南方軍集団革命会議議員などとしてデニキン軍掃討作戦に参加した。 21年党中央委員候補,23年党中央委員。 25年からレニングラードでスターリンの指導体制確立のため尽力し,26年党政治局員候補,30年政治局員,34年中央委員会書記となったが,34年 12月暗殺。彼はスターリン派の有力者で国民の人気も高かったが,1930年代初期の政策をめぐってスターリンと対立したためスターリンの指図によって暗殺されたとの見方もあり,真相は不明である。キーロフの暗殺はスターリンの大粛清の合図となった。
キーロフ
Kirov
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