レウキッポス(読み)れうきっぽす(英語表記)Leukippos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レウキッポス」の意味・わかりやすい解説

レウキッポス
れうきっぽす
Leukippos
(前470ころ―?)

古代ギリシアの哲学者。小アジアのイオニア地方の町ミレトスに生まれる(ほかにアブデラ説、エレア説もある)。原子論創始者万物のもとのもの(アルケー)を極微なアトムであるとし、エレア学派ト・エオン(真実在)に付与した不生・不滅・不変といった特徴をこのアトムに譲渡したが、反面、エレア学派に逆らって、アトムを数において無限であると考え、これらは空虚のなかを運動しており、その離合集散によって万物が生成したり消滅したりすると説いている。デモクリトスは彼の弟子とされるが、両者の所説は区別しがたく、レウキッポスの生存そのものを否定した人もいる。

鈴木幹也 2015年2月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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