レーリス(その他表記)Leiris, Michel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レーリス」の意味・わかりやすい解説

レーリス
Leiris, Michel

[生]1901.4.20. パリ
[没]1990.9.30. フランス
フランスの詩人エッセイスト,民族学者。狂気錯乱の世界を求めて,1924年以来シュルレアリストのグループに加わり,詩集『見せかけ』 Simulacre (1925) を出すが,のち民族学の研究に向い,民族学調査団の一員としてアフリカを旅行,『幻のアフリカ』L'Afrique fantôme (34) を書いた。自伝的エッセー成年』L'Âge d'homme (38) ,『ゲームの規則』 La Règle du jeu (4巻,48~76) ,『オランピアの頸のリボン』 Le Ruban au cou d'Olympia (81) や,詩作の大部分を収録した『癲癇 (てんかん) 』 Haut mal (43) などには,夢と幻覚エロティシズムと倒錯に満ちた独自の世界が描き出されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レーリス」の意味・わかりやすい解説

レーリス
れーりす
Michel Leiris
(1901―1990)

フランスの民族学者、作家。パリ生まれ。シュルレアリストとして出発し、エッセイ『闘牛とみなされた文学』(1935)、自伝的作品『成年』(1939)で注目され、『削除』(1948)、『装具』(1955)、『小繊維』(1966)、『かすかなざわめき』(1976)からなる『ゲームの規則』La Règle du jeuは新しい告白文学として評判となる。ほかに詩集『癲癇(てんかん)』(1943)、夢幻小説『オーロラ』(1946)、エッセイ『夜なき夜、昼なき昼』(1961)がある。

[窪田般彌]

『細田直孝訳『夜なき夜、昼なき昼』(1970・現代思潮社)』

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