ロス-グラシアレス(読み)ロスグラシアレス

世界遺産詳解 「ロス-グラシアレス」の解説

ロスグラシアレス【ロス-グラシアレス】

1981年に登録されたアルゼンチンの世界遺産(自然遺産)。パタゴニア南部、チリ国境のアンデス山脈東側に位置する4459km2の自然保護区で、国立公園。ロス・グラシアレスとは、スペイン語で「氷河」を意味する。南極大陸グリーンランドに次ぐ世界第3位の氷河地帯で、空気をほとんど含まない透明な氷は青い光だけを反射するため氷河は青い。最大の氷河はウプサラ氷河で、面積595km2である。また、ペリト・モレノ氷河は、最深部が700mに達する。1年に数百メートルもの速さで流れるペリト・モレノ氷河は、通常は1年に数メートルしか移動しない他の氷河に比べてみても非常に速い。また、グアナコハイイロギツネヌートリア、マゼランキツツキ、クロハラトキなど、パタゴニア特有の動植物も数多く生息することなどが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はLos Glaciares

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア 「ロス-グラシアレス」の意味・わかりやすい解説

ロス・グラシアレス

アルゼンチンのパタゴニア地方南部にある国立公園。パタゴニア南部では大きな氷河地形が見られる。ここでは冬でもマイナス5度前後で氷河はよく解け,再結氷を繰り返し,新しく氷河が生まれ変わっている。ペリト・モレノ氷河は今も活発に活動を続けており,巨大な氷塊が湖に滑り落ちるため,多くの観光客が訪れる。公園の北部には,1832年のダーウィン探検時に用いられた帆船の船長名が由来であるフィッツ・ロイ山がある。1981年世界自然遺産に登録。

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