ロベリン(英語表記)lobeline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロベリン」の意味・わかりやすい解説

ロベリン
lobeline

化学式 C22H27NO2 。北アメリカ原産のキキョウ科の一年草ロベリアソウ Loberia inflataの葉,種子に含まれるアルカロイド。化学的にはピペリジン誘導体である。無色針状晶,融点 130~131℃。水に難溶,クロロホルム,ベンゼンエーテル可溶。神経節,神経筋接合部に対してニコチン様作用をもっている。作用の特徴は,ニコチンよりも頸動脈球の化学受容器に対する興奮作用が強く,反射的に呼吸中枢を興奮させることである。過量の麻酔薬による呼吸抑制,新生児の仮死,一酸化炭素やモルヒネ急性中毒などに対して呼吸興奮剤として用いられる。この場合,呼吸中枢の興奮性が保持されていないと効果を期待しにくい。大量投与では,心臓の刺激伝導系の障害を起して死亡することもある。

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