呼吸中枢(読み)こきゅうちゅうすう(英語表記)respiratory center

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

呼吸中枢
こきゅうちゅうすう
respiratory center

呼吸運動を調節する中枢。肺胞内に空気を取入れる吸息をコントロールする吸息中枢と,肺胞内のガスを外に出す呼気を調整する呼息中枢に分れ,これらはともに延髄網様体にある。ここで呼吸リズムが形成される。さらに上の橋部には,この2つを統合する呼吸調節中枢がある。

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百科事典マイペディアの解説

呼吸中枢【こきゅうちゅうすう】

呼吸運動の調節に働く中枢。ヒトでは脳幹の橋から延髄にかけての部分にある。呼気と吸気の交代とリズムの調節にかかわるいくつかの機能を併せ持った複合的な中枢と考えられる。呼吸運動の調節は呼吸中枢と肺から中枢へ走る迷走神経が関与する。前者の神経細胞はそれ自身で呼吸運動のリズムを支配できるが(自動興奮),迷走神経の働きが押えられると,呼気運動が弱まって肺は吸気状態を持続する。また中枢の興奮は血液中の二酸化炭素の濃度,精神感動などにも影響される。

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世界大百科事典 第2版の解説

こきゅうちゅうすう【呼吸中枢 respiratory center】

呼吸運動は胸腹部の呼吸筋の協調性活動により維持され,呼吸筋の活動は脳,脊髄の広い領域に分布する多数の運動ニューロンによって支配されている。これらの運動ニューロンを統合的に制御しているのが中枢神経系にある呼吸中枢であり,この制御によって規則正しい吸息運動と呼息運動の交代が起こる。脳幹部の中枢四丘体下縁よりも上方での神経軸の横切断によっては呼吸運動にほとんど変化がなく,脊髄を延髄と連なるところで切断すると横隔膜の運動は停止するが,脳神経に支配されている口唇,鼻翼,喉頭の動きのような筋肉の補助的呼吸運動は続くことも確かめられている。

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大辞林 第三版の解説

こきゅうちゅうすう【呼吸中枢】

呼吸運動を支配する神経中枢。延髄にあって、呼吸運動を統合・調整する。

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世界大百科事典内の呼吸中枢の言及

【呼吸】より

…男子では女子に比べて腹式呼吸の割合が大きく,とくに高齢者ではこの割合がさらに大きくなるが,これは加齢による胸郭の伸展性の減少のためと考えられている。 呼吸運動は,脳幹部の呼吸中枢で形成される自動的周期性興奮が,呼吸筋支配運動ニューロンを経由して呼吸筋へ送られることによって起こる。たとえば横隔膜は,第3・4頸髄の運動ニューロン群から発する横隔神経に支配されているので,それ以下のレベルでの脊髄損傷で肋間筋の運動麻痺が起こっても,横隔膜による呼吸運動は続けることができる。…

※「呼吸中枢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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