ロールバーグ(読み)ろーるばーぐ(英語表記)Ole Edvart Rölvaag

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロールバーグ」の意味・わかりやすい解説

ロールバーグ
Rölvaag, Ole Edvart

[生]1876.4.22. ドンナ島
[没]1931.11.5. ミネソタ,ノースフィールド
アメリカの小説家。ノルウェーに生れ 1896年アメリカに渡り,サウスダコタ州農場でしばらく働いたのち,ミネソタ州のセントオラフ大学に学び,1905年卒業。次いで1年間オスロ大学の大学院で学んだのち,07年から母校のノルウェー語の教授をするかたわら,創作活動に従事。 08年アメリカに帰化。小説はすべてノルウェー語で書かれたが,英訳された作品のおもなものに,北西部辺境のノルウェー移民を描いた3部作『大地の勇士』 Giants in the Earth (1927) ,『勝者ペーダー』 Peder Victorious (29) ,『父たちの神』 Their Fathers' God (31) のほか,『純金』 Pure Gold (30) ,『渇望の舟』 The Boat of Longing (33) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロールバーグ」の意味・わかりやすい解説

ロールバーグ
ろーるばーぐ
Ole Edvart Rölvaag
(1876―1931)

ノルウェー生まれのアメリカの小説家。セント・オラフ大学教授。1896年アメリカに移住苦学ののちノルウェー語で作品を書き始め、北西部辺境におけるノルウェー移民の姿を叙事詩的に描く壮大な三部作、『地中の巨人たち』(1924~25、英訳1927)、『ペーダー・ビクトリアス』(同1929)、『彼らの父たちの神』(同1931)を完成した。初期には自伝小説『アメリカからの手紙』(1912)があるが、とくに三部作は、アメリカの厳しい自然との戦いをリアリスティックに描き、かつ独特な神秘的雰囲気を醸し出している。

大橋健三郎

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