コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

アクリルゴム あくりるごむacrylic rubber

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アクリルゴム
あくりるごむ
acrylic rubber

アクリル酸エステル(エチルエステルやブチルエステルなど)を主成分とする合成ゴムの総称。ASTM(アメリカ材料試験協会)の規格による略称はACM。特殊ゴムの一つでポリアクリレートゴムともいう。アクリル酸エステルと2-クロロエチルビニルエーテルの共重合体が代表的である。乳化重合で合成され、架橋はアミン類で行う。アクリル酸エステルとアリルグリシジルエーテル共重合体はエポキシ側鎖とアミン類の反応で橋架けする。フッ素を含むアクリル酸エステルから製造される合成ゴムは、フッ素ゴムに分類される。アクリル酸エステルとブタジエンから合成されるゴムは、硫黄(いおう)と金属せっけんで加硫ができる。ACMはとくに耐熱性と耐油性が優れ、170℃の油中でも十分耐える。主鎖中に二重結合を含まないので耐候性や耐オゾン性もよい。しかし、耐寒性、反発弾性、耐摩耗性、耐水性および絶縁などの電気特性が他の耐油性ゴムより劣る。用途は、自動車や産業機械関係のパッキング、シール、ガスケットおよびホースなどである。[福田和吉]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内のアクリルゴムの言及

【合成ゴム】より


[特殊合成ゴム]
 気体透過性が低く,自動車用チューブなどとしてすぐれた性質をもつブチルゴムはイソブチレンとイソプレンを共重合させて得られるが,1937年アメリカにおいてその合成に成功し,太平洋戦争中はアメリカの政府管理による合成ゴムGR‐Iとして生産された。アクリルゴムはアクリル酸エステル系の共重合ゴムで,1931年にドイツではじめて工業化されたものであり,耐油性,耐熱性,耐老化性にすぐれた特殊合成ゴムとして工業用部品に使用される。シリコーンゴムは44年アメリカにおいてはじめて特許出願され,それをもとに太平洋戦争中に工業生産に移されたが,耐熱性,耐寒性,電気的性質にすぐれているため,耐熱性電気部品をはじめ広く工業用部品として使用されている。…

※「アクリルゴム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

アクリルゴムの関連キーワード合成ゴム工業トウペ

今日のキーワード

地蔵盆

主に京都などで、8月23日・24日(古くは陰暦7月24日)に行われる行事。石地蔵にお飾りをしてまつり、さまざまの余興を行う。地蔵祭り。地蔵会(じぞうえ)。《季 秋》...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

アクリルゴムの関連情報