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加硫 かりゅう vulcanization

翻訳|vulcanization

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

加硫
かりゅう
vulcanization

生ゴムに硫黄などを加えて熱し,ゴム分子を強固に結合させ,温度変化による塑性流れや,弾性,強度などゴムの性状を改善する操作。広義には硫黄を用いないでも同様の変化を与える場合を含める。油に硫黄または塩化硫黄を反応させて架橋させることをさす場合もある。

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デジタル大辞泉の解説

か‐りゅう〔‐リウ〕【加硫】

生ゴム硫黄または塩化硫黄などを混ぜて加熱し、ゴムの弾性を増加させる操作。分子間に橋かけ結合を作るもの。和硫。硫化。
水に対して不溶性の色素に、硫化ナトリウムを加えて硫化染料を作る操作。和硫。硫化。

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百科事典マイペディアの解説

加硫【かりゅう】

本来は天然の生ゴムに硫黄を加えて加熱し,ゴム分子が硫黄を架橋(かきょう)として網状に結合することを利用して,物理的強さ,耐薬品性,耐老化性を改善すること。この現象は1839年C.グッドイヤーによって発見され,その後塩化硫黄,過酸化物セレンテルルニトロ化合物なども用いられるようになり,現在では広く可塑性の材料を弾性物質に変化させる操作を意味するようになった。
→関連項目エボナイト金属セッケンゴム再生ゴムシリコーンゴム生ゴム

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世界大百科事典 第2版の解説

かりゅう【加硫 vulcanization】

原料ゴムに硫黄を加え,加熱することにより三次元網目構造化し,弾性や引張強さを大きくし,実用に耐える諸性質をゴムに与える反応をいう。原理的には,ゴム分子鎖中に存在する炭素‐炭素二重結合を利用して,硫黄によりゴム分子鎖間に橋架け結合(橋架け)をつくる反応で,ラジカル反応機構によるものと考えられている(イオン反応説もある)。加硫という現象は1839年にアメリカのC.グッドイヤーによって偶然に発見されたもので,今日のゴム工業の発展の基礎となった,きわめて重要な発見である。

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大辞林 第三版の解説

かりゅう【加硫】

生ゴムに硫黄を混ぜて加熱することにより橋架け構造をつくり、ゴムの弾性を増加させる操作。和硫。 「 -ゴム」
有機芳香族化合物に硫黄または硫化ナトリウムを加えて、加熱・融解して硫化染料を作る操作。硫化。和硫。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

加硫
かりゅう
vulcanization

熱可塑性のある原料の生ゴムに硫黄(いおう)あるいは他の架橋剤と配合剤を加え、加熱または他の方法で生ゴム分子間に化学結合をつくる架橋反応をいう。一般の加硫は、生ゴム100に対して硫黄2~3.5、補強充填(じゅうてん)剤40~50、その他加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤などを加え、素練り、混合、成形工程に続いて加熱蒸気により直接あるいは間接に加熱して行う。生ゴムの加硫法は1839年アメリカのグッドイヤーが発明した。熱可塑性と流動性をもった生ゴムは、加硫によってそれらの欠点が改良され、弾性、耐久性、強度などが実用に供しうるようになった。加硫という語は硫黄を加えて生ゴム分子中の炭素間二重結合と反応させ、橋架けをつくる反応に由来して名づけられた。しかし、1930年代より各種の合成ゴムが製造されるようになって、クロロプレン系合成ゴムのように、亜鉛華や酸化マグネシウムによって架橋が行われ硫黄を必要としない場合や、分子内に炭素間二重結合をもたない合成ゴムでは、シリコーンゴムのように有機過酸化物で架橋が行われる場合もある。そこで、硫黄を使わない場合はとくに無硫黄加硫とよぶこともある。[福田和吉]

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世界大百科事典内の加硫の言及

【グッドイヤー】より

…無学から出発し,天然ゴムの品質欠陥の改良に専心,1839年,生ゴムと硫黄・鉛白の混合物をストーブのわきに放置しておいたことから偶然ゴムの硬化現象を発見,のちのゴム工業の技術的基盤をつくった。イギリスのゴム工場経営者ハンコックThomas Hancock(1786‐1865)は,この技術を一部改良し〈加硫valcanisation〉と命名し,1843年イギリスの特許を得た。グッドイヤーの加硫法は翌年アメリカの特許となったが,後半生は特許をめぐる訴訟に明け暮れ,みずからの発明から利益を得ることなく貧苦のうちに没した。…

【ゴム】より

…ラテックス中に含まれるゴム分を凝固,分離させると生ゴムが得られる。この生ゴムを原料として,これに加硫剤,充てん剤などを配合,混練りしたのち成形加硫すると,われわれが日常使用するゴム製品が得られる。 最近グアユールゴムgum guayuleが注目されている。…

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