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アシール ‘Asīr

世界大百科事典 第2版の解説

アシール【‘Asīr】

サウジアラビア南西部の州で,紅海沿いにイエメン方向へアシール山地が走り,その最高峰は標高約2900m。高山型,ステップ型,砂漠型の3種の気候があり,夏の気温は20~32℃と温暖で,夏にのみ300~320mmの降雨に恵まれるオアシス灌漑農業のほか,この国では唯一の天水灌漑農業が行われ,山の斜面に段々畑がみられる。紅海に面したティハーマ沿岸平地は最も豊かな土地で,自然の港もある。ムロ(イブキ属)の森林が茂り,オリーブ,アイ,イチジク,モツヤクノキが育ち,ヒヒが生息する。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アシール
あしーる
Asir

サウジアラビア南西部の紅海に面する地方。北はヒジャーズ地方、南はイエメン共和国に接し、南北約320キロメートル、東西約280キロメートルで、中心地はアブハ。紅海沿岸の乾燥した不毛な海岸平野と、紅海側に急傾斜する標高2000~3000メートルの山地からなる。山地では雨量も多く農耕に適し、ナツメヤシ、キビ、小麦などを産する。政府はこの地方の農業を重視し、ワーディジザンとアブハを中心に灌漑(かんがい)計画に着手している。海岸平野と内陸山地との生活様式は異なり、山岳部の孤立した地域では部族制度が残っている。[片倉もとこ]

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