アトランタ・オリンピック競技大会(読み)アトランタ・オリンピックきょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アトランタ・オリンピック競技大会
アトランタ・オリンピックきょうぎたいかい

アメリカ合衆国アトランタを開催都市として行なわれた第26回オリンピック競技大会。1996年7月19日から 8月4日まで開催された近代オリンピック100周年記念大会には,国際オリンピック委員会 IOCに加盟する 197すべての国と地域から 1万人をこえる参加者が集まった。競技種目も新たに女子サッカー,男女ビーチバレーボール,女子ソフトボールなどが加わり 271種目が実施された。開会式で,闘病中のモハメド・アリ聖火の最終点火者となり話題を呼んだ。開催国アメリカは獲得金メダル数 44個,獲得メダル総数 101個と圧倒的強さを示した。金メダル数でアメリカに続いたのは,ロシアの 26個,次いでドイツの 20個,中国は 16個だった。個人成績では,陸上競技男子走り幅跳びでアメリカのカール・ルイスがオリンピック 4連覇を達成。アメリカのマイケル・ジョンソンとフランスのマリ=ジョゼ・ペレクが,それぞれ男女の 200mと 400mを制した。水泳の女子ではアイルランドのミシェル・スミスが金メダル 3個,銅メダル 1個を獲得したが,のちにドーピングが発覚して失格となった。日本選手団は 310人を送り込んだが,金メダルは柔道の男子 71kg級中村兼三,60kg級野村忠宏,女子 61kg級恵本裕子の 3個に終わった。会期中に爆弾テロによる死亡事件も発生し,交通対策の不備や協賛金・テレビ放映料の高騰など,規模の肥大化に伴う多く問題浮き彫りになった大会でもあった。

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