最新 地学事典 「アプライト」の解説
アプライト
aplite
ほとんどアルカリ長石・石英・斜長石からなる優白質,完晶質,他形,等粒状の岩石。アプライト花崗岩,アプロ花崗岩,半花崗岩とも。多少の黒雲母・白雲母・ざくろ石・電気石を含む。花崗岩・閃緑岩に伴って岩脈状の岩体をなして産出する。通常は花崗岩質のものを指す。類似の岩石には閃緑岩または斑れい岩に伴うもので,斜長石がはるかにアルカリ長石より多いもの(閃緑半花崗岩),少量の透輝石・ハイパーシン・角閃石を有するもの(斑れい半花崗岩),閃長岩やアルカリ深成岩に伴いアルカリ長石を主成分としているもの(閃長半花崗岩),およびアルカリ長石を主成分とし少量のアルカリ有色鉱物を特徴とするもの(アルカリ半花崗岩)などがある。本来はhaploos(「単純」の意)にちなみハプライト(haplite)と命名されたが,のちに誤ってapliteとなる。A.Michel-Lévy命名。有色鉱物や鉄分の少ないものは陶磁器原料として用いられる。滋賀県甲賀市付近の田上山花崗岩中のアプライトはその優白質部を採掘。岐阜県瑞浪市釜戸地区のアプライトは2条の岩脈で長さ2kmと3km, 幅0.7~2.2m, 地下200m以深まで採掘。アプライト岩体周囲の熱水変質により白色化した花崗岩もアプライトとして採掘・利用。1992年には11鉱山が稼行,年40万tを生産,おもにタイル原料となる。
執筆者:青木 斌・須藤 定久
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

