半花崗岩(読み)はんかこうがん

岩石学辞典 「半花崗岩」の解説

半花崗岩

aplite: 1800年頃にレッツ(Retz)によって最初に用いられたといわれている.レオンハルドなどにより主として長石石英からなる微花崗岩に用いられた[Leonhard : 1832].その後ローゼンブッシュやブレガーによって拡張され,全自形または粒状の組織をもつ優白質な細粒岩石に用いられた[Rosenbusch : 1896, Bögger : 1898].岩脈として産出する.ギリシャ語のaplosは単純なの意味.
semigranite: アプライトのこと[Cotta : 1862].日本語でアプライトを半花崗岩と訳した原典は,この語である可能性がある.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「半花崗岩」の意味・わかりやすい解説

半花崗岩
はんかこうがん
aplite

白色で中粒ないし細粒の等粒状組織を有する火成岩。アプライトとも呼ばれる。石英,カリ長石,曹長石白雲母を主とし,ときに黒雲母柘榴石ジルコン,電気石,トパーズ緑簾石などを少量伴うことがある。花崗岩,閃緑岩などに伴って岩脈状の岩体をなして産出する。組成は花崗岩質のものから斑糲岩質のものまで広範囲にわたるが,通常は花崗岩質のものをさす。粒子の大きさが大きいものはペグマタイトと呼ばれ,成因的に関係が深いものと考えられる。

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