翻訳|chrysoberyl
酸化鉱物。宝石鉱物の一つでもある。別称をクリソベリル(略してクリソ)という。また太陽光と白熱光で色が異なるものをアレキサンドライトという。橄欖(かんらん)石族鉱物と同構造。少量のチタン(Ti)を含むものについては、これが微細な金紅石の含有物によるものとされている。自形は六角形に近い輪郭をもった板状、あるいは双晶により複六角錐(すい)台、一方の尖(とが)った五角板状をなす。花崗(かこう)岩質ペグマタイト、黒雲母(うんも)片岩中に産し、石英、長石、白雲母、緑柱石、鉄礬(てつばん)ざくろ石などと共存する。日本では福島県須賀川(すかがわ)市雲水峰(うずみね)や同県石川町などから産する。英名の語源はギリシア語で「黄金色のベリル(緑柱石)」に由来する。なお、猫目石は星芒(せいぼう)(光芒ともいう。直線的に二方向へ走って光る筋(すじ))を示す金緑石である。
[加藤 昭 2016年3月18日]
chrysoberyl
化学組成BeAl2O4の鉱物。クリソベリルとも。直方晶系,空間群Pmnb, 格子定数a0.547nm, b0.939, c0.442, 単位格子中4分子含む。通常短冊状結晶,しばしば(130)面で接触・貫入双晶。劈開{001}明瞭,{010}不完全,断口不規則~貝殻状,脆弱,硬度8.5, 比重3.75。ガラス光沢,種々の色調の緑,黄,赤色など。薄片中無色,緑,黄,赤色。二軸性正,2V約70°, 光分散r>v, 方位・屈折率・多色性X=c, α1.746, 赤;Y=b, β1.748, 橙;Z=a, γ1.756, 緑,屈折率はFe含有量によって同一結晶中においてさえ異なる。Fe, Cr, Tiなどが少量含まれる。ペグマタイト・アプライト・雲母片岩などの中に産出し,砂鉱中にも錫石・ダイヤモンド・ざくろ石などとともに産出する。色の美しいものはアレキサンドライトとして,また変彩を呈するものは猫目石として宝石に用いられる。アレキサンドライトは微量のクロムを含み,昼間の太陽光の下では緑がかった色に,夜の光(ランプや電灯光)では赤味がかった色に見える。ギリシア語chrusos(金),berullos(緑柱石)から命名。
執筆者:嶋崎 吉彦

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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Al2BeO4(126.97).斜方晶系結晶.Al3+ の一部は Fe3+,Ti4+,Cr3+ などの遷移金属イオンに置き換わるものもある.花こう岩ペグマタイト,雲母片岩中などに産出する.淡緑黄色で,美しいものは宝石(アレキサンドライト)として用いられる.人工光で赤色を呈するアレキサンドライトは700~830 nm の波長領域で波長可変レーザーに用いられる.[CAS 12004-06-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…金緑石ともいう。化学成分BeAl2O4の鉱物。…
※「金緑石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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