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エコツーリズム エコツーリズム ecotourism

翻訳|ecotourism

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エコツーリズム
エコツーリズム
ecotourism

観光や旅行を通じて自然保護環境保全への理解を深めようという考え方エコロジー ecologyとツーリズム tourismとを組み合わせことば。自然や文化などの地域資源の健全な存続と,観光業の成功および地域の経済振興をはかることの両立を目指す。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

エコツーリズム

はじまりは、途上国が自然保護資金調達手法として採り入れた考え方。自然環境を損なわない持続可能な観光のひとつとして先進国でも展開され、2002年を国連が「エコツーリズム年」とするなど、国際的にも定着してきた。日本でも議員立法で07年6月、「エコツーリズム推進没が成立。世界遺産委員会は一昨年の決議で「統合的なエコツーリズム戦略の策定」を知床に求めた。環境省によると、同じく世界遺産白神山地屋久島も決議を受けているが、初めての指摘だという。

(2010-06-08 朝日新聞 朝刊 1道)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

エコツーリズム(ecotourism)

環境問題に重点を置きながら、自然と調和した観光開発を進めようという考え方。
エコツアー

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百科事典マイペディアの解説

エコツーリズム

自然環境や歴史文化を体験しながら学ぶとともに,その保全にも責任をもつ観光のあり方。エコツアーとはこの考え方を実践するためのツアーである。当初は途上国での自然保護の資金調達方法として取り入れられた考え方だが,今日では先進国でも持続可能な観光のあり方として行われるようになった。

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大辞林 第三版の解説

エコツーリズム【ecotourism】

生態系や自然環境に配慮し、旅を通じて環境に対する理解を深めようという考え方。また、そのような旅の仕方。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エコツーリズム
えこつーりずむ
ecotourism

1980年代から欧米などで始まった、新しい観光のあり方に関する考え方、あるいは、それについての運動で、NPO法人日本エコツーリズム協会は、エコツーリズムについて「地域の自然や文化への理解を深め、そのよりよい保全とゆとりある活用により、観光と産業を持続的に発展させる運動」と説明している。もとはといえば、欧米などの旅行者がアフリカなどへ観光に出かけて存分に楽しみながら、訪問先の自然や人々の暮らしには一向に配慮せず、好き放題に荒らして帰ってしまうというような観光のあり方に対する反省としてエコツーリズムという考え方が語られ始めた。文字どおり、エコロジー(生態系や環境)とツーリズム(観光)の共生を図ろうという考え方である。また、従来のマスツーリズム(大衆観光、大量観光)に対する反省から生まれた「環境対応型」の新しい観光哲学であるということができる。従来のマスツーリズムとは、大ぜいの観光客を動かす団体旅行など大規模な観光形態のことであり、観光の一般化、大衆化には寄与したが、質より量を重視する傾向と環境破壊については批判を受けている。
 日本でも1990年代に入って同様な動きがみられるようになり、1998年(平成10)には全国的な任意団体の日本エコツーリズム推進協議会が発足した。同協議会は、2003年(平成15)にはNPO法人日本エコツーリズム協会(Japan Ecotourism Society、略称JES)となり、活動を広げている。同協会は、季刊誌『ecoツーリズム』の発行、全国エコツーリズム大会の開催、エコツアーガイド養成講習会の実施、グッド・エコツアーおよびエコツアーガイドの推薦、各地におけるエコツーリズム・セミナーなど、環境省や地方公共団体とも連携しながら、エコツーリズムの日本における普及促進を図っている。[小林天心]

エコツーリズム推進の動き

日本では、環境省において2003年(平成15)より本格的なエコツーリズムへの取り組みが始まり、「エコツーリズム推進会議」が立ち上げられた。それ以降の同会議の成果は、次の5点にまとめられる。
(1)エコツーリズムの理念をわかりやすく普及させるための「エコツーリズム憲章」を制定
(2)全国のエコツアーを紹介するインターネットの「エコツアー総覧」を設置
(3)エコツーリズムに取り組む事業者のうち、とくに優れた事例を表彰し紹介する「エコツーリズム大賞」を設ける
(4)全国13地域のエコツーリズムモデル事業を選定、よい事例づくりのための3年間にわたる支援を行う
(5)エコツーリズム推進法の制定・施行(2008)
 エコツーリズムには環境、観光、そして地域の経済に対する貢献という三つの要素が含まれている。たとえば、コスタリカは、エコツーリズムを国の経営の中核に位置づけている国だが、この国のエコツーリズムに対する考え方は具体的でわかりやすく、以下の4点が重視される。
(1)地域住民の利益
(2)自然資源の持続的な管理
(3)旅行者と住民のための環境教育
(4)環境・地域・文化に対する負担を最小限にするべく管理されたエコツアーの促進
 今日、世界各地でエコツーリズムに関する定義はさまざまだが、すべてに共通することは「自然環境に対する十分な配慮」である。このようなエコツーリズムの考え方は、2000年以降徐々に「サステイナブルsustainable(持続的な、次世代継承型の、と訳されている)」という価値観につながってきた。現在われわれが利用している自然環境は、未来の世代からの預かりもの、という考え方であり、したがって、この自然環境は、かならず、よりよい形で次代につなげていかなくてはならないという価値観である。[小林天心]

エコツアーの条件

環境保護に配慮したエコツアーとは、どのような旅行なのか、次にいくつかの条件を掲げる。
(1)少人数で(1グループ10人くらいまで)
(2)時間的に十分なゆとりをもつ
(3)なるべく自分の足を使う(エンジン付きの乗り物利用は抑える)
(4)地域の自然や文化に詳しい解説者が同行する(楽しい、知的興奮を与える説明がなされること)
(5)自然や文化に対する負荷をかけない
(6)自然、文化、人などとの相互交流、学びを深める
(7)地域に対する経済的貢献など
 このうち、(1)(2)(3)をエコツアーの3S(スモールsmall、スローslow、サイレントsilent)という。水や空気を汚さないこと、ごみを放置しないこと、動植物に対する最大級の配慮が要求されることは、いうまでもない。つまり、一定のルールを守りながら、自然や文化について学び、人間の五感を総動員して楽しむ旅行のかたちがエコツアーである。人々はきちんとプログラムされたエコツアーに参加することにより、楽しみながらも、おのずから自然に対する感謝の気持ちを深め、訪れた地域の文化、人々の生活に対する敬意もわきまえるようになる。
 もう一点重要なことは、こうした環境保全に配慮した利用において、十分な対価を支払うことである。外国の国立公園などにはよくあるシステムだが、観光客は対価として入園料を払う。そのお金によって、遊歩道の整備、トイレの管理、ごみの収集などを行うことができる。場合によっては、入場者数を制限するなどして、サステイナブルな経営に努める。かつて自然の利用は、だれもが好きなように、しかもただで楽しめるものとされていた。しかし、現在のように観光客の数が多くなってくると、もはやそのような勝手な考え方は通用しない。自然環境をたいせつにという意識に加え、場合によっては「自然利用分担金」ともいうべき代金を払うなどして、環境保全への努力をしない限り、次の世代へと残すべき自然はなくなってしまう。また、観光客の訪れる神社仏閣の庭園などが拝観料によって美しく保たれている場合も、環境保全のための対価と考えられる。エコツアー、エコツーリズムからサステイナブル・ツーリズムへの流れは、このような時代背景の変化とともに発展してきた。[小林天心]

進化する観光のかたち

先にあげたようなエコツアーの条件を満たす旅行の例としては、世界遺産をテーマとした旅、巨樹巨木を訪れる旅、西表島(いりおもてじま)のマングローブ林をカヌーでめぐる旅行、小笠原諸島のホエールウォッチングなど、たくさんある。また、南極・北極圏やガラパゴス諸島などを訪ねる旅行は、きちんとした国際的なガイドラインのもとに管理されており、環境にほとんど負担をかけないエコツアーの典型ともいえよう。また、従来型のマスツーリズムも、今後のあり方として、エコツアーの手法やエコツーリズムの考え方をいろいろと取り入れ、よりサステイナブルな方向へと変化していかなくてはなるまい。
 ごみや排気ガスを最少化し、水やエネルギーの消費をできる限り削減する、訪問先の人々の暮らしを乱すことのないよう配慮する。訪問先で植生回復のために木を植えたり、場合によってはトイレの整備等に相応の環境分担金を払う。このようなことが常識として一般に浸透するようになることが、エコツーリズムによる健全な観光の進化なのである。自然を使い放題、楽しみ放題という時代は、もはや遠い過去のものとなりつつある。[小林天心]
『小方昌勝著『国際観光とエコツーリズム』(2000・文理閣) ▽山田勇著『アジア・アメリカ生態資源紀行』(2000・岩波書店) ▽北海道のエコツーリズムを考える会編『北海道ネイチャーツアーガイド』(2000・山と渓谷社) ▽伊藤秀三著『ガラパゴス諸島――世界遺産・エコツーリズム・エルニーニョ』(2002・角川書店) ▽小林寛子著『エコツーリズムってなに?――フレーザー島からはじまった挑戦』(2002・河出書房新社) ▽橋本和也・佐藤幸男編『観光開発と文化――南からの問いかけ』(2003・世界思想社) ▽吉田春生著『エコツーリズムとマス・ツーリズム――現代観光の実像と課題』(2004・原書房) ▽海津ゆりえ著『日本エコツアー・ガイドブック』(2007・岩波書店) ▽小林天心著『ツーリズムの新しい諸相』(2008・虹有社) ▽小林天心著『国際観光誘致のしかた』(2011・虹有社) ▽筧裕介監修『地域を変えるデザイン』(2011・英治出版) ▽須永和博著『エコツーリズムの民族誌』(2012・春風社)』

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