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エステル化

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エステル化
えすてるか
esterification

カルボン酸RCOOHとアルコールとからエステルを生成する反応をいう。これを敷衍(ふえん)して、一般にはカルボン酸以外の酸のエステルを生成する反応や、酸無水物、酸塩化物などがアルコールおよびフェノールと反応してエステルを生成する場合も含めている。さらに広く、エステル交換反応を含めることもある。
(1)カルボン酸を用いる方法 カルボン酸とアルコールを硫酸などの酸触媒の存在下で反応させると次の式に従って1分子の水がとれて縮合してエステルになる。

 これは可逆反応なので、エステルと水を混ぜ合わせると、徐々に逆反応がおこってカルボン酸とアルコールとになる。逆反応は加水分解とよばれる。エステル化は酸によって促進されるので、硫酸を触媒として加えて行うことが多い。硫酸は、脱水剤としてエステル化促進の役割をも果たしている。ただし、フェノールのエステルは、フェノールが酸性であるため、この方法では合成できない。
 複雑な構造で副反応をおこしやすいカルボン酸をメチルエステルにするには、ジアゾメタンCH2N2が用いられる。
(2)酸塩化物、酸無水物を用いる方法 一般に、カルボン酸無水物やカルボン酸塩化物をアルコールと反応させると、速やかに反応してエステルになる。この方法はフェノール類のエステル化にも応用でき、フェノールと塩化アセチルを反応させると、高収率で酢酸フェニルが得られる。
 カルボン酸以外の酸の塩化物もエステルの合成に利用される。ベンゼンスルホン酸エステルは、塩化ベンゼンスルホニルとアルコールとの反応により合成する。
 エステル化に類似した反応としてエステル交換反応がある。[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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