オムロン(読み)おむろん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オムロン」の意味・わかりやすい解説

オムロン(株)
おむろん

制御機器の有力メーカー。1933年(昭和8)立石一真(たていしかずま)(1900―1991)が創立した日本初のリレー継電器)専門工場、立石電機製作所が前身。おもに誘導保護リレーを生産していたが、1941年にマイクロスイッチを開発。第二次世界大戦後1948年(昭和23)に社名を立石電機とする株式会社に改組、1952年からオートメーション機器の生産に着手、1963年の自動券売機をはじめ、電子交通信号機、自動改札装置、現金自動預金支払機などを相次いで発売、電卓、光半導体分野にも進出した。経営面でも1955年に工場別に独立会社化するプロデューサーシステムを創案するなど特異な展開を図り、1959年から商標OMRONを使用、1990年(平成2)社名をオムロンと変更。資本金641億円(2012)、売上高6195億円(2012。連結ベース)。国内に3工場がある。また健康医療機器・サービス事業にも進出しており、これらの事業は子会社のオムロン ヘルスケア株式会社が担当している。

[中村清司]

『『創る育てる――立石電機55年のあゆみ』(1988・立石電機)』

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百科事典マイペディア 「オムロン」の意味・わかりやすい解説

オムロン[株]【オムロン】

制御機器メーカーの草分け。技術開発能力の高さに定評がある。1933年立石一真が日本で最初の継電器専門工場として立石電機製作所を創業。1948年立石電機として設立。自動制御技術とコンピューター技術を駆使して,自動改札装置やPOSシステムなど,各種情報システムを開発したことで知られる。1987年世界初の超高速ファジーコントローラを開発し,ファジー技術でも先行。1990年現社名に変更。本社京都。2011年資本金641億円,2011年3月期売上高6178億円。売上構成(%)は,インダストリアル44,エレクトロニクス13,オートモティブ14,ソーシアル10,ヘルスケア10,その他9。海外売上比率51%。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オムロン」の意味・わかりやすい解説

オムロン

健康関連機器で知られる電気機器メーカー。 1933年創業の立石電機製作所を前身に,48年立石電機として設立。 55年立石電機販売,立石電機研究所を分離設立するが,のちに合併。 59年商標を OMRONと制定。 65年西京電機立石製作所を合併。制御装置のトップメーカーで,特に電子交通制御システム,駅務システム,バンキング・システムなどの情報システム機器の開発,実用化で知られる。 90年現社名に変更。売上構成比は,制御機器 53%,専用機器 10%,電子決済・公共情報システム 26%,健康機器9%,その他2%。年間売上高 5552億 8000万円 (SEC方式。うち輸出 21%) ,資本金 640億 7900万円,従業員数 7134名 (1999) 。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「オムロン」の解説

オムロン

正式社名「オムロン株式会社」。英文社名「OMRON Corporation」。電気機器製造業。昭和8年(1933)前身の「立石電機製作所」創業。同23年(1948)「立石電機株式会社」設立。平成2年(1990)現在の社名に変更。本社は京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町。東京本社は東京都港区虎ノ門。情報・制御システムメーカー。制御機器・車載部品・液晶用バックライトなどを製造。一般消費者には低周波治療器・体脂肪計などの健康機器で有名。東京証券取引所第1部・フランクフルト証券取引所上場。証券コード6645。

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とっさの日本語便利帳 「オムロン」の解説

オムロン

旧本社所在地・京都市御室(おむろ)+語調を整えるための「ン」

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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