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カルチノイド症候群

家庭医学館の解説

かるちのいどしょうこうぐん【カルチノイド症候群】

 カルチノイド(がんのような腫(は)れもの)がつくり出すセロトニン、ヒスタミン、ブラディキニンなどの化学物質によってひきおこされる症候群のことです。動悸(どうき)、気管支(きかんし)ぜんそく様呼吸困難、顔面紅潮(こうちょう)、下痢(げり)、腹痛、嘔吐(おうと)などの多彩な症状がみられます。
 この症候群は良性のカルチノイドのときはみられず、悪性のときにみられることがほとんどです。
 病名は、1907年にオーベルンドルファーががんに似た小腸腫瘍(しょうちょうしゅよう)を報告し、これをカルチノイドと名づけたことに由来しています。
 発生部位としては虫垂(ちゅうすい)がもっとも多く、ついで回腸、大腸、胃の順です。
 以前はカルチノイドはすべて良性と考えられていましたが、その後、転移例が報告され、ある種のカルチノイドは悪性の腫瘍であることがわかってきました。
 カルチノイドが良性か悪性かは、顕微鏡検査だけでは判断がつかず、経過を観察しなくてはならないところがむずかしい点です。
 治療は、悪性である可能性も考え、カルチノイドの広範な切除とリンパ節の郭清(かくせい)(良い部分も含めて摘出(てきしゅつ)すること)手術が行なわれます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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