盲腸下端の後内側壁から突出している細い小指状の盲管で、虫様突起ともいう。長さは6~7センチメートル、太さは0.5~1センチメートルであるが、個人差があるため、長さを1~20センチメートルとすることもある。また、盲腸への付着部位についても個人差がある。虫垂は腹膜に包まれ、虫垂間膜をつくっているため、移動性をもっている。虫垂の位置を前腹壁上に求めるときは、骨盤の右上前腸骨棘(きょく)突起から「へそ」に引いた線上で、棘突起から3~5センチメートルのところとされる。この点をマクバーネー点MacBurney's pointとよんでいる(ニューヨークの外科医C. MacBurney(1854―1913)にちなむ)。ここは、虫垂炎(俗に盲腸炎という)の際の圧痛点として知られている。虫垂炎では、痛覚が小腸と同様の痛覚神経で送られる。虫垂はヒトと類人猿とだけにみられるもので、ウサギで虫垂とよばれている部分は、盲腸の先端が細くなったところである。
[嶋井和世]
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…盲腸は,回腸が大腸に開口するところ(回盲口)から下方の盲管になっている部分をいう。盲腸の下端部に近い後内側から虫垂とよばれる細長い盲管が垂れ下がっている。虫垂は径約6mm,長さ6~8cmくらいのものが多い。…
…ウサギの盲腸内容は盲腸糞として体外に排出されたのち,糞食により再消化される。ヒトやウサギなどでは盲腸の先端に虫垂というリンパ組織の突起がみられる。【玉手 英夫】
[ヒトの盲腸]
ヒトの盲腸は右下腹部に位置し,回腸開口部の下方にある短い盲管で,その全長は5~6cmである。…
※「虫垂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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