カーナビゲーション(読み)かーなびげーしょん(その他表記)car-navigation

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーナビゲーション」の意味・わかりやすい解説

カーナビゲーション
かーなびげーしょん
car-navigation

自動車の運転支援のために、車内で自車の位置、道路地図や道路状況を提供する装置。自車の位置は人工衛星を利用するGPS(Global Positioning System=全地球測位システム)とジャイロ、車速センサーが併用され、地図情報はCD-ROMかICカードあるいはエンターテインメント機能をもったDVDシステムを利用する。道路状況はVICS(ビックス)(Vehicle Information and Communication System=道路交通情報通信システム)により、文字または音声で、カーナビゲーションの地図画面に直接表示する方法や簡単な略図によって与えられる。自動ルート探索は各社のロジックによって異なるが、高速道路回避、道幅優先などの条件指定や、一方通行や進入禁止などの規制情報をも加味して、最適道路の選択を可能にする。

 広いエリアの道路情報はFM多重放送、高速道路中心の情報は電波ビーコン、一般道路中心の情報は光ビーコンにより伝達される。さらに、自動車電話携帯電話を利用してカーナビゲーション装置にレジャー関連情報を提供するサービスも始められた。また、2003年(平成15)12月から開始された地上デジタル放送を用いて多量の情報を高速で送る方法が計画されている。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「カーナビゲーション」の意味・わかりやすい解説

カーナビゲーション

自動車の現在位置や進行方向を車内モニターの地図上に表示して知らせるシステム。走行する自動車の位置の座標確定には米国国防省が開発した人工衛星を利用する方式GPS)ほか,慣性航法によるものもある。GPSとは,緯度経度高度を測定する航法システムで,地球上高度約2万1000kmを周回する24個の衛星から送られてくる電波を専用のアンテナで受信し,受信した位置の緯度,経度を測定するものである。日本での使用は1988年ころが最初。1990年以降GPS電波を利用する技術が急速に進み,精度はいちぢるしく高まった。利用者に便利な各種の案内表示や携帯電話のハンズフリー機能を搭載した商品まで多数登場している。
→関連項目道路交通通信システム

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