キタラ(その他表記)kithara

デジタル大辞泉 「キタラ」の意味・読み・例文・類語

キタラ(〈ギリシャ〉kithara)

リラから発達した古代ギリシャの撥弦楽器共鳴胴に立てた2本の腕木横木で結び、横木と胴の間に5~11本の弦を張ったもの。

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精選版 日本国語大辞典 「キタラ」の意味・読み・例文・類語

キタラ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ギリシア語] kithara ) 古代ギリシアの撥弦楽器木製の共鳴胴に銅板や角の板を重ね、五本から一一本の弦を張った。

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改訂新版 世界大百科事典 「キタラ」の意味・わかりやすい解説

キタラ
kithara

古代ギリシアの弦楽器。その名の原義は〈胸〉。キタラという語は前5世紀から現れるが,さらに以前にさかのぼるともいう。木製の共鳴胴の上に太い2本の腕木がのび,その間にわたされた横木に通常7本(多くて12~18本)の弦が張られ,指またはプレクトラムで撥奏される。古代ギリシアの弦楽器リラ同属だが,リラが素人向きであるのに対し,キタラは職業音楽家に好まれ,前7世紀以来,キタラ伴奏による歌キタロディーが栄えた。
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百科事典マイペディア 「キタラ」の意味・わかりやすい解説

キタラ

古代ギリシアの撥弦楽器。共鳴胴から突き出た2本のわくに横木をわたし通常7本の弦を張ったもの。リラより形が大きい。立って演奏するのが普通で,右手に持ったプレクトラムで弦をはじき,左手は弦の裏側ではじいたり,かき鳴らしたり,消音をする。アポロンの楽器として調和ある節度を表す。リラは私的な場で演奏され,キタラは公開の場で職業音楽家によって演奏された。→アウロス
→関連項目楽器

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キタラ」の意味・わかりやすい解説

キタラ
きたら
kithara

古代ギリシアの弦楽器。リラ(ライア)とともに、いわゆるギリシアの竪琴(たてごと)として知られている楽器だが、起源はかなり古い。リラと違って箱形の胴をもち、じょうぶだが、大きくて重い。垂直に持ったり、膝(ひざ)の上にのせたりして演奏された。弦の数は3本から12本で、時代が下るほど多くなり、指またはプレクトラム(義甲)で弾奏された。調弦が可能であるため、古代ギリシアの音組織と関係があるとされる。また、管楽器アウロスのディオニソス的な性格と対比して、アポロン的と性格づけられていた。

[前川陽郁]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キタラ」の意味・わかりやすい解説

キタラ
kithara

古代ギリシアの撥弦楽器。形はリラに似て,大型。アポロンの楽器とされ,ギターツィター語源

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世界大百科事典(旧版)内のキタラの言及

【ベガンナ】より

…大きいので演奏の際は通常床に据える。 このリラは古代メソポタミア・エジプトや古代ギリシアのキタラとほぼ同じ構造をもっており,それらと歴史的に関係をもっていたと想像される。エチオピアのもう一つのリラ(クラール。…

※「キタラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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