デジタル大辞泉
「キャラコ」の意味・読み・例文・類語
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キャラコ
- 〘 名詞 〙 ( [英語] calico ) 薄くて光沢のある平織の白木綿地。カナキンの一種ともいわれ、のりづけ、つや出し加工を施したもの。カーテン、エプロン、白衣、たび、下着など広い用途を持つ。
- [初出の実例]「小紋置たるキャリコの鉢巻せる麦殻(むぎがら)帽子を弓手に持ち」(出典:風流京人形(1888‐89)〈尾崎紅葉〉七)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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キャラコ
きゃらこ
calico 英語
Kaliko ドイツ語
正確にはキャリコとよび、もとインドのカリカット(コジコーデ)地方から輸出された綿織物であったが、現在では一般に経糸(たていと)に30番、緯糸(よこいと)に36番の綿糸を使って平織にした金巾(かなきん)(キャラコ)類をさしている。漂白、染色、捺染(なっせん)加工などを施して、衣料用として広く使用されてきたが、高級化の傾向からポプリン級の生地(きじ)に移行する傾向が強い。なおハンカチーフ、足袋(たび)地、エプロン、婦人・子供服などや、広幅のものはシーツ地に使われるものが多い。
[角山幸洋]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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キャラコ
平織綿織物の一種。キャリコcalicoの俗称。インドで初めて生産され集産地のカリカットCalicutから輸出されたので,この名がある。インド更紗(さらさ)はこのキャラコに捺染(なつせん)したものである。イギリスでは白綿布をキャラコといい,アメリカでは一般の綿布とか捺染した綿布を広義にキャラコと呼んでいる。日本ではイギリスから最初に輸入されたキャラコが漂白品であったので,キャラコすなわち漂白品となっている。キャラコは織り上げた後,漂白し,仕上げ糊をつけてカレンダーで織り目をつぶし,平滑な表面にする。光沢に富み,地風は薄いが耐久力がある。金巾(かなきん)より上等で,ワイシャツ,エプロン,ハンカチ,足袋などに,無地染したものは着物や夜具の裏地に,また捺染地など広範囲に使われる。
執筆者:宮坂 博文
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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キャラコ
平織の綿織物の一種。金巾(かなきん)に似ているが組織が密で,ふつう漂白して強いのりをつけ堅い仕上げをする。白のほかに無地染やプリントなどもある。インド更紗はこの布を染めたもの。丈夫で実用的な布地なので,シャツ,ハンカチーフ,足袋,カバー類などにする。もともとの名はキャリコcalicoといい,インドの港カリカットの転訛(てんか)といわれる。
→関連項目カリカット|キャラコ禁止法
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キャラコ
calico
金巾 (かなきん) ともいう。経糸,緯糸が 20~50番程度の綿糸 (または 20番以上のスパンレーヨン糸) の平織物。ヨーロッパでは 17世紀以降インドより各種の木綿織物を輸入し,これを一般にキャリコと呼んだ。名称はこの貿易の主要港の町名 Calicutに由来する。イギリスでは模様のない白無地物を,アメリカではモスリンより粗いプリント綿織物をいう。用途はパンツ,エプロン,シーツ,夜具,着物裏,カーテン,足袋地など。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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キャラコ
カリカット(Calicut)▼インド南部のケララ州の海港。バスコ・ダ・ガマが喜望峰を迂回して到達した地として知られ、一五一一年にはポルトガルが貿易基地を建設した。その後、ゴアに次ぐ海港となり、一六一六年に英国が交易所を建設したが、その領有を巡ってフランス、オランダと争った歴史がある。カリカットという地名そのものも、薄くてつやがある目のつんだ白い木綿地「キャラコ」の生産地としてすでに知られていたことに由来する。
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
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