キンドル(読み)きんどる(その他表記)Kindle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キンドル」の意味・わかりやすい解説

キンドル
きんどる
Kindle

アマゾン社の電子書籍端末と、コンテンツ提供サービスの総称。2007年にアメリカで販売が開始された。電子書籍専用端末としては、2013年10月時点までに、Kindle、大型のKindle DX(キンドルデラックス)、キーボードを搭載したKindle Keyboard(キンドルキーボード)、マルチタッチ対応のKindle Touch(キンドルタッチ)、ディスプレーにライトを内蔵したKindle Paperwhite(キンドルペーパーホワイト)が販売されている。またオペレーティングシステムOS)搭載のタブレット型端末としてKindle Fire(キンドルファイアー)シリーズがある。

 電子書籍専用端末の特徴の一つに、表示に使われているE Ink(イーインク)という電子ペーパーがある。これは、帯電したカーボン(黒)と酸化チタン(白)で画面を表示するもので、一度電気的に画面表示されるとそのままの状態が保持される。イメージとしては、紙の上に置いた砂鉄を下から磁石で集めると、そのままの状態になるようなものであり、それを電気的に行う。表示後はほとんど電力を消費しないためバッテリーが長もちし、また起動が早いのですぐに読み始めることができる。画面表示がグレースケール(白、灰色、黒の明暗だけで表示)なので、単行本や文庫本、あるいは新聞の紙面のイメージに近いものになる。

 キンドル端末には3GあるいはWi-Fi(ワイファイ)といった通信機能があり、それを使ってキンドルのサイトからパーソナルコンピュータ(パソコン)を介さずに電子書籍や新聞、雑誌などのデータをダウンロードして閲覧することになる。ダウンロードの際、通信費はアマゾン側が負担する。また、Windows(ウィンドウズ)やMac(マック)などのパソコンや、Android(アンドロイド)やiPhone(アイフォーン)といったスマートフォン向けの閲覧用アプリケーションが用意されており、キンドル端末がなくても、それらの環境からキンドルにある電子書籍などを読むことができるようになっている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「キンドル」の意味・わかりやすい解説

キンドル

電子書籍リーダーデバイスとソフトウエアおよび関連サービスで,専用端末,パソコン,タブレット端末などで電子書籍を読むことができる。2007年,アマゾン・ドット・コムが米国で専用端末の発売を開始,画面サイズ,内蔵メモリーなどのスペックは現在までに4世代の進化をとげている。さらにWi-FiAndroidを搭載したモデルも発売,アップルコンピューターのiPadの有力な対抗馬となっている。電子書籍配信を拡大するアマゾンの戦略とともに,電子書籍リーダーとして普及しつつあるが,独自の書物文化の伝統をもつ東アジア市場での展開が今後の課題となる。

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