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ギョウジャニンニク・ノビル ぎょうじゃにんにくのびる

食の医学館の解説

ぎょうじゃにんにくのびる【ギョウジャニンニク・ノビル】

《栄養と働き》


 ユリ科ネギ属の多年草で、タマネギ、ニンニク、ニラ、長ネギ、ラッキョウなどの仲間です。アイヌネギ、ヤマニンニクとも呼ばれます。
 昔、山岳信仰の修行者が荒行に耐える精力をつけるために食べたという言い伝えがあり、ギョウジャニンニクの名がつきました。ニンニクに似た強いにおいがあります。
 原産地はユーラシア大陸北部、北アメリカ北部、北海道から奈良以北の深山です。旬(しゅん)は4~5月。種をまいてから収穫できる親株になるまで5~6年かかり、種子の発芽方法もむずかしいので、実際に栽培が行われているのは北海道や山形県など一部地域で、流通量も多くありません。
 自生しているものは、北海道の平地や奈良県以北の海抜1000m以上の高山地帯に多いようです。
〈含硫アミノ酸が血栓症、動脈硬化を予防〉
○栄養成分としての働き
 ギョウジャニンニクには強いにおいがありますが、このにおいのもととなっているのは含硫(がんりゅう)アミノ酸です。
 この成分が血小板(けっしょうばん)を溶かし、血栓(けっせん)を予防する働きをするので、動脈硬化症や脳梗塞(のうこうそく)の予防に効果があります。
 発がん物質の解毒酵素を活性化する働きもあるので、各種がんの増殖を抑制します。
 さらに、アリシンやスコルジンといった成分を含み、末梢血管(まっしょうけっかん)を拡張させる作用があります。つまり、血行をよくし、高血圧の予防、冷え症の改善に適しているのです。また、アリシンは抗菌作用のほかビタミンB1と結びついて活性持続型ビタミン(アリチアミン)となるので、疲労回復、強壮作用としても働きます。
〈血液の循環をよくするとともに、豊富なビタミンCが免疫強化〉
 同じユリ科のネギ属では「ノビル」もニンニクに似た成分を含み、血管を拡張させる働きがあります。ノビルとは「野の蒜(ひる)」という意味で、蒜とはネギやニラなどの古語。ビタミンCも多く、100g中に60mgとミカンの1.7倍も含まれているので、体力増強に役立ちます。ギョウジャニンニクと同様に、体内に入ってビタミンB1をスムーズに吸収する働きをするアリインを含むので、疲労回復にも役立ちます。

《調理のポイント》


 強い香りのあるギョウジャニンニクは、油炒(あぶらいた)めやてんぷら、肉料理にむいています。茎や葉をさっとゆがいて酢味噌料理にするのもよいでしょう。香りが調和しておいしく、滋養効果も高くなります。
 ノビルは、熱湯をさっとかけてザルに広げてさまします。水にさらすと、風味が落ちるので注意しましょう。

出典|小学館食の医学館について | 情報

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