グヌン-ムル国立公園(読み)グヌンムルこくりつこうえん

世界遺産詳解 「グヌン-ムル国立公園」の解説

グヌンムルこくりつこうえん【グヌン-ムル国立公園】

2000年に登録された世界遺産(自然遺産)。東南アジアのカリマンタンボルネオ)島北部、マレーシアのサラワク州にある国立公園である。グヌン・ムルの「グヌン」は「山」を意味するマレー語であることから、「ムル山国立公園」と訳されることも多い。ムル山(標高2371m)は石灰岩の山で、山頂山腹にはさまざまな生物が生息するカルスト地形が広がっており、地下には総延長が295kmに及ぶムル洞窟群と呼ばれている鍾乳洞が広がり、コウモリイワツバメが生息している。なかでも、サラワク洞窟は世界最大の洞窟で、夕方になるとこれらの洞窟から数百万匹のコウモリが飛び立つ光景が見られる。ムル山の麓には熱帯雨林が広がっており、多様な動植物の生息地になっているが、とりわけ植物の宝庫として知られる。特にヤシは100種以上が確認されている。◇英名はGunung Mulu National Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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