コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

グリーンアイティー green IT

デジタル大辞泉の解説

グリーン‐アイティー(green IT)

IT(情報技術)分野における、地球環境に配慮した取り組み。IT機器の省電力化、使用済み製品からの資源リサイクルのほか、ITを利用した物流や生産現場における燃料・エネルギー効率の向上などを指す。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グリーンIT
ぐりーんあいてぃー
green IT

地球環境に優しい情報技術(IT)のこと。転じて、ITを活用して省エネルギー、省資源、地球温暖化防止などの環境保護を実現する意味にも使われる。インターネットを中心にしたIT機器の普及に伴い、消費電力量、排熱量、温暖化ガス排出量が増大し続けるため、2000年代初頭、アメリカの環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)が使い始めた概念である。環境保護庁では「IT機器の導入、運用、廃棄に至るまでを含めた、環境への負荷を低減するための包括的な概念」と定義している。ITそのものの環境負荷低減の具体例としては、消費電力や排熱量を抑えた部品や機器の開発、機器へのリサイクル素材の導入、機器からの貴金属の回収、機器の製造・廃棄過程での有害物質や廃棄物の削減、サーバー・ストレージの統合、サーバー冷却・空調システムの改善、サーバーの寒冷地への配置、仮想化によるIT機器台数の削減、給電方法の改善、自然エネルギーの活用などがある。一方、ITを活用した環境保護の取組みとしては、IT機器の導入による業務の効率化、製造・輸送工程の改善、ペーパーレス化、磁気媒体の使用量削減、テレビ会議による出張など人の移動の抑制、通信ネットワークを活用した遠隔医療、遠隔授業、テレワークなどが該当する。
 アメリカでは、環境保護庁の基準を満たしたIT機器などに統一ロゴマーク「エネルギースター」を表示して、グリーンITを促進する国際エネルギースタープログラムが導入され、日本を含む世界に広く普及している。日本では温暖化ガスの削減を規定した京都議定書の設定期間が始まる2008年(平成20)を前に、2006年、日本環境効率フォーラム(現、LCA日本フォーラム)がIT導入による環境改善を評価する統一基準「情報通信技術(ICT)の環境効率評価ガイドライン」を公表した。経済産業省は2008年にグリーンIT化を補助金などで支援する「グリーンITプロジェクト」の事業を開始し、同年2月には日本国内のIT関連産官学によって「グリーンIT推進協議会」が発足した(その後、グリーンIT委員会が引き継いでいる)。経済産業省の試算では、2006年時点でIT機器の年間消費電力は全電力消費の5%であったが、2025年には20%を超える見通しで、消費電力や排出する温暖化ガスの削減が課題となっている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

グリーンアイティーの関連キーワード電子情報技術産業協会グリーンICT

今日のキーワード

分水嶺

1 分水界になっている山稜(さんりょう)。分水山脈。2 《1が、雨水が異なる水系に分かれる場所であることから》物事の方向性が決まる分かれ目のたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android