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日本遠隔医療学会の定義によると、遠隔医療(Telemedicine and Telecare)とは、「通信技術を活用した健康増進、医療、介護に資する行為」をいう。実験的取組みを推進する研究班が厚生労働省に組織された当初は、遠隔医療情報システムなどとよばれ、「映像を含む患者情報の伝送に基づいて遠隔地から診断、指示などの医療行為および医療に関連した行為を行うこと」と定義されていた。すなわち、古くは映像などの情報の伝送技術を活用して遠隔地から行う医療行為を意味していたが、現在は通常の医療行為のほかに、保健・福祉や介護領域および健康情報全般にまでその対象が広がり、地域医療ネットワークの構築なども視野に入れられている。
また同学会では2011年(平成23)に、高齢者の独居化が進むなかで在宅医療を担う医師が不足している現状をふまえ、「在宅等への遠隔診療を実施するにあたっての指針」を作成し公表している。遠隔診療とは、「在宅等にある患者を医師が遠方から通信と音声映像機器を用いて、リアルタイムな双方向性を確立した上で診療すること」と定義されている。離れた2地点間で行われる双方向性をもった遠隔診療により、患者側から送信される健康情報をもとに離れたところからの問診や視診などの診療も可能となり、地域がかかえる在宅医療問題の解決にもつながると期待される。
[編集部 2017年3月21日]
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(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)
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