ケベック州(読み)ケベック(その他表記)Quebec

翻訳|Quebec

デジタル大辞泉 「ケベック州」の意味・読み・例文・類語

ケベック(〈フランス〉Québec)

カナダ東部の州。州都ケベック。中心都市はモントリオール住民の8割はフランス系。
カナダ、ケベック州の州都。セントローレンス川に臨む。17世紀にフランス人が開拓した植民地ニューフランスの首都であり、現在もフランス系の住民が9割を占める。北アメリカ大陸に残る唯一の城壁都市として知られ、1985年に「ケベック歴史地区」の名称世界遺産文化遺産)に登録された。ケベックシティー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケベック州」の意味・わかりやすい解説

ケベック〔州〕
ケベック
Quebec

フランス語では Québec。カナダ,東部の州。州都はケベック。最大の都市は,モントリオール。南は北緯 45°線およびアパラチア山系の稜線でアメリカ合衆国と,西はカナダのオンタリオ州,東は大西洋岸諸州と接する。 16世紀にセントローレンス川沿いにフランス人が入植し,ニューフランス植民地を建設したが,1763年イギリスに割譲され,ケベック植民地 (旧ケベック) は 91年ローアーカナダアッパーカナダに分割された。 1867年カナダ自治領成立時にはローアーカナダがケベック州として参加。したがって現在の州名と州域は,67年に確定した。住民の 80%はフランス語を話すフランス系の人々であるが,経済的実権は少数のイギリス系住民に握られているため,現在も社会的緊張が続いており,カナダからの分離独立を唱える人も多い。北部はカナダ楯状地に属して氷食を受けた岩がちの地帯で,タイガからツンドラ・氷雪地帯となっており,部分的に鉱業林業漁業が行われているほかは,人口が希薄である。中央部のセントローレンス川流域の低地は,都市が集中し,農業,工業が行われ,人口のほとんどはここに分布する。南部は,丘陵地の多いアパラチア山系である。気候は概してきびしく,南部の1月平均気温は-9℃,7月は 20℃であるが,日較差が 17℃になることもある。根雪期間は,モントリオール付近で 12~13週,セントローレンス湾北岸では 23週になる。鉄や銅などの鉱業,水力発電,林業が経済の柱で,1940年代に酪農を中心とする農業生産を製紙パルプなどの工業生産が上回った。面積 154万 680km2。人口 689万 5963 (1991) 。

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