古代ギリシア美術の装飾様式。建築ではドーリス様式、イオニア様式と並ぶギリシアの三柱式の一つ。優美なアカンサス文様の柱頭装飾が特徴。全般にイオニア様式に類似しているが、いっそう優美で華麗である。建築では紀元前5世紀に初めてこの様式が現れるが、その華麗な様式は以後ギリシア人、ローマ人に好まれ、多くの神殿や記念堂を飾った。
他方、コリント様式という名称は、前8世紀末から前6世紀中期にかけてコリントで制作された陶器をさす場合もある。初期のプロトコリント陶器に対して、前7世紀以降は獅子(しし)やスフィンクスなどの動物をモチーフとしたものが多く、これらの絵付(えつけ)には紫や暗紅色など独特の色が用いられている。
[前田正明]
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