ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルトナ」の意味・わかりやすい解説
コルトナ
Cortona, Pietro da
[没]1669.5.16. ローマ
イタリアの画家,建築家。本名ピエトロ・ベレッティーニ Pietro Berrettini。叔父のフィリッポ・ベレッティーニ,フィレンツェの画家バッチョ・チャルピに学び,ラファエロの作品にも多く学ぶ。 1612年頃からローマに行き,サケッティ家のために4点の大作『バッコスの勝利』 (1624頃,ローマ,カピトリーニ美術館) ,『サビニの女たちの略奪』 (1630頃,同) などを描き,ウルバヌス8世の寵を得てサン・ピエトロ大聖堂の壁画,パラッツォ・バルベリーニの天井画を描く。後者の『神の摂理とバルベリーニ家の権力の寓意』 (1633~39) の自由に飛翔する人物群像,巧みな「ソット・イン・ス」の技法などによって名声を確立した。 1647年以降ローマに定住しサン・ルカ・アカデミーの校長となり,声名の高いアトリエを主宰。そのほか,ナボーナ広場に面するパラッツォ・パンフィーリの通廊に描かれた「アイネイアス」を主題とする壁画 (1651~54) ,サンタ・マリア・デラ・パーチェ聖堂のファサード (1656~57) などが主要作品。
コルトナ
Cortona
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