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コーカソイド コーカソイドCaucasoid

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コーカソイド
コーカソイド
Caucasoid

白色人種,ヨーロッパ人種ともいう。三大人種の一つで,人口が最も多い。一般に体表の色素沈着が少いが,その程度には変異が多い。皮膚の色が薄いのは,紫外線の弱い高緯度地域で生じた突然変異の結果と考えられている。

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デジタル大辞泉の解説

コーカソイド(Caucasoid)

形態的特徴による三大人種区分の一。明色の皮膚、波状の毛髪をもつものが多く、鼻は幅狭く高い。北欧人種・アルプス人種地中海人種インドアフガン人種など。白色人種ともいわれる。類コーカサス人種。→ニグロイドモンゴロイド

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大辞林 第三版の解説

コーカソイド【Caucasoid】

白色はくしよく人種。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コーカソイド
こーかそいど
Caucasoid

ヨーロッパ全土、西アジア北アフリカ一帯に分布する人種群。便宜的に人類を、三大人種もしくは四大人種に分けた場合の一つ。コーカソイドとは「コーカサス人のようなもの」という意味。ドイツの解剖学者・人類学者であるブルーメンバハが世界各地からの頭骨を好んで収集したところコーカサス地方由来の頭骨が美しかったため、これこそヨーロッパ人の祖先に違いないと考え、この名称をつけた。ヨーロッパ人種あるいはユーロポイド、白色人種などの呼称もあるが、それらはかならずしも全体を表していないため、むしろコーカソイドという歴史的な呼び方が一般化されている。[香原志勢]

形質

一般に体表の色素が少なめで、明色の皮膚、虹彩(こうさい)、毛髪をもつものが多い。実際、一部の個人に白い肌に灰色、青色、緑色などの虹彩、そして金色や褐色の毛髪という組合せがみられるのはコーカソイドならではといってよいだろう。このように皮膚の色素が少なくなる現象は、紫外線照射の弱い地方にのみみられる。アルプス以北のヨーロッパ、とくにスカンジナビア地方のように緯度が高いうえに冬季は日照をほとんど受けない地方では、これらの特徴をもつ人がもっとも適応的である。白い皮膚、青い目、金髪という三拍子のそろったものをブロンディズム(金髪現象)とよぶ。皮膚は単に白いというだけでなく、内部の毛細管の血液を映すため、ピンクにみえる。同じコーカソイドでも、低緯度地帯の日照の強い地方では、適応上、暗色の皮膚や虹彩、毛髪をもつものが多い。むしろ、そのような人たちの方が本流であり、明色の体表をもつようになったのは、高緯度地帯への適応によるといえる。
 波状毛を有するものが多く、毛髪断面の直径がモンゴロイドのほぼ半分と細いため、長く伸ばした頭髪やひげはふさふさと揺れる。体毛や顔毛の量は現生人類中もっとも多いが、頭部は禿(は)げやすい。皮脂腺(せん)がモンゴロイドより発達し、一般に体臭が強い。小児の臀部(でんぶ)に現れる小児斑(はん)はほとんどみられない。二重瞼(まぶた)で、内眼角には涙丘が露出している。鼻は狭鼻で高くそびえ、唇は薄い。そしゃく器、とくに歯と歯槽部が退縮しているために、顎(がく)部が全体的に小さい。また歯列弓は小さい弧をなすが、頤(おとがい)は突出していることが多い。血液型についてみると、B型が比較的少なく、低頻度ながらA2型がみられ、Rhマイナスが多い。[香原志勢]

人類史上の位置と分布拡大

今日、コーカソイドは、地球上にあって政治的、文化的に優位にたっているといえる。そのような背景があるためか、人類進化において、コーカソイドがもっとも優越した人種であると考える傾向が一部にある。そしゃく器の退縮は人類進化の一要素であるが、それは相対的なものであり、多毛であることや他の多くのことを考えれば、コーカソイドをとくに進化しているとはいえない。皮膚の色は進化程度とは無関係である。コーカソイドの起源として、後期旧石器時代のクロマニョン人との骨格形態の類縁関係があげられるが、確実ではない。とくに、クロマニョン人の体表が明色であったと断定することはできない。
 コーカソイドはさらに、地域的な諸亜人種に分けられる。
(1)北欧亜人種(北ヨーロッパ人種)。北ヨーロッパに居住し、明色の体表をもち、長頭、長身。
(2)アルプス亜人種。アルプス地方を中心とした中部ヨーロッパに居住し、明色の体表をもつが、短頭で体つきはずんぐりしている。
(3)地中海亜人種。地中海沿岸に居住し、やや浅黒い皮膚と濃色の虹彩、黒髪をもち、長頭。
(4)東欧亜人種(東ヨーロッパ人種)。東ヨーロッパに居住し、体表の色素が著しく薄く、短頭。
(5)ディナール亜人種。バルカン半島に居住し、濃色の毛髪と虹彩をもち、短頭、長身。
(6)南東亜人種。アラビア半島に居住し、浅黒い皮膚と濃色の虹彩と毛髪をもち、体つきはほっそりしている。
(7)アナトリア亜人種。西南アジアに居住し、アルプス亜人種に似ているが、短頭で肉厚な鼻をもつ。
(8)インド・アフガン亜人種。イラン、アフガニスタン、インド北部に居住し、体表の色素が濃く、やや幅広い鼻をもつ。骨格的にはコーカソイドだが、皮膚色が濃いため、「黒い白人」とよばれることもある。
 このような分布は15世紀ごろのものであり、その後、ヨーロッパ諸国が世界各地に植民地をもつに及び、コーカソイドは先住民を駆逐して、地球上の温暖な地方に広く分布するようになった。たとえば北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどには、北西ヨーロッパからの人々が広く植民した。また中央および南アメリカには、イベリア半島、のちには北西ヨーロッパやイタリアの住民が大量に移住し、先住民(インディオ)との混血を進めた。シベリアには東欧亜人種が大幅に移住している。
 なお、アイヌは、欧米の学者によって長年、コーカソイドと考えられていたが、最近の日本人学者はそのように考えず、モンゴロイドの古型とみなしている。[香原志勢]

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世界大百科事典内のコーカソイドの言及

【ブルーメンバハ】より

…多数の頭骨のコレクションは有名で,とくに上面観Norma verticalis(頭骨を上面から観察したときの形態)に着目した。そして今日三大人種といわれているモンゴロイドはほぼ方形,ニグロイドは狭頭,コーカソイドは前2者の中間に位置するとした。さらに,コーカサス(カフカス)地方で収集された若い女性の美しく均整のとれた頭骨から,白人種をコーカソイド(コーカサス人種)と呼んだが,人類学的には適当ではない。…

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