ゴールデン・トライアングル(読み)ごーるでん・とらいあんぐる(英語表記)Golden Triangle

知恵蔵miniの解説

ゴールデン・トライアングル

インドシナ半島深部、タイ、ミャンマー、ラオス3国がメコン川で接する山岳地帯のこと「黄金の三角地帯」ともいう。世界最大規模の麻薬・覚醒剤密造地帯として知られ、米国の支援を得ていたミャンマーの少数民族シャン族の開放組織「モン・タイ」の軍司令クン・サタイが作り上げた。2002年、ミャンマー政府はケシ栽培禁止令を出したが、米国の麻薬取り締まり強化、07年のクン・サタイの死を経ても、貧しい農民の大きな収入源として栽培され続けている。一方、タイでは茶やコーヒーなどへの転作援助も広がり観光地化する傾向が出てきている。また、90年代に計画された中国・昆明からタイ・バンコクまで1800キロを結ぶ高速道路「南北回廊」が中国の主導で出来上がり、06年には日本の政府開発援助などで「第2メコン国際橋」が完成、全長1450キロの「東西回廊」が全通した。これにより、人件費が高騰してきた中国に替わる「世界の工場」となることが期待されている。

(2012-09-26)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

百科事典マイペディアの解説

ゴールデン・トライアングル

〈黄金の三角地帯〉の意で,タイ,ミャンマー,ラオスの3国がメコン川で接する山岳地帯。ケシ栽培が盛んで,世界最大の麻薬生産地としてこの名がある。この地域は山地民族であるメオ族(ミヤオ族),ヤオ族,アカ族,リス族ラフ族,ラワ族(ルア族)などの少数民族が焼畑耕作を営む。ミャンマーでは反政府闘争を続ける少数民族の資金源となったり,中国の国民党の残党(KMT)が侵入したりと,政治的動きとケシ栽培・麻薬精製は連動してきた。最近では治安もよくなり,中国,タイ,ミャンマー,ラオスの4ヵ国の共同開発が進み,観光客が入れるようになった。
→関連項目シャン[州]

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