ラフ族(読み)ラフぞく(英語表記)La-hu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラフ族」の意味・わかりやすい解説

ラフ(拉祜)族
ラフぞく
La-hu

中国南西部の雲南省を中心にミャンマー,タイにかけて分布する山地民族。中国領内には約 40万 (1990) が住み,ランツァンラフ (瀾滄拉 祜) 族自治県がある。タイではムッソー (狩人の意) と呼ばれる。言語チベット=ビルマ語族に属し,アカ語やリス語に類似する。焼畑耕作を営み,そば,陸稲,とうもろこしなどを栽培するが,中国では水稲耕作が発展している。男性は熟練した狩人であることを誇りにする。多くのものにひそむという精霊ニエを信じ,村では首長とともに,ポー・クーという宗教的指導者の権威が高い。なお中国では仏教徒が多い。

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