スイス連邦を構成するカントン(州)およびその州都名。州人口46万1810(2006)。州都人口7万0375(2006)。アイルランドの修道士ガルスの創建した修道院の門前市から発達した。1180年修道院長の諸権限を残したまま帝国都市となる。14世紀初頭スイスやシュワーベン地方の諸都市と同盟し,大幅な自治権を獲得。スイスの他都市と異なって農村領域を支配することができなかったため,亜麻布織工業とその製品販売に力を注ぎ,東スイスの経済的中心地となる。中世以来の織物業の伝統を背景に,いち早く木綿工業の産業革命化に成功し,ナポレオンの大陸封鎖のもとで繁栄を誇った。19世紀中葉以降ヨーロッパの販路が行き詰まり,海外(南・北アメリカ,インド)に進出。1859年(安政6)通商交渉のために日本に最初に派遣されたスイス使節は,ザンクト・ガレンの商業局の資金援助を受けており,日本における綿製品の販路拡大の可能性をさぐるものであった。
執筆者:森田 安一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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