シビュラ

百科事典マイペディアの解説

シビュラ

ギリシア・ローマ神話でアポロン神託を告げる巫女の称。ペルシアその他各地の巫女10名がシビュラと呼ばれている。アエネアスを冥府に案内し,ローマ第5代の王タルクイニウス・プリスクスにその予言書を高値で売りつけたクマエ(キュメ)のシビュラが特に有名。なお,《シビュラの託宣》はユダヤ=キリスト教の偽書。
→関連項目神託

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世界大百科事典 第2版の解説

シビュラ【Sibylla】

古代ギリシア・ローマ伝説で,神がかり状態になってアポロンの神託を伝えたとされる巫女の称。もともとは固有名詞で,各地に伝わるその事跡はすべて同一女性が放浪のうちになしたことがらと理解されていたが,前4世紀以降,複数のシビュラが考えられるようになり,その名が総称として用いられるに至った。前1世紀のローマの学者ウァロによれば,ペルシア,リビア,小アジア,ギリシア,イタリアに全部で10人いたとされ,その中では,ナポリに近いクマエ(イタリアにおける最古のギリシア植民市)のシビュラが最も有名。

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世界大百科事典内のシビュラの言及

【シビュラの託宣】より

…旧約聖書偽典および新約聖書外典に含まれる書名。おそらくイランに由来し,古代ギリシア・ローマで尊重されていた女予言者シビュラの託宣をまねた偽書。ホメロス風六脚韻で記されている。…

【ローマ】より

…しかしローマ神話は貧弱で,前4~前3世紀以後のギリシア文化流入により,ギリシアの神々がそのまま受容され,ローマの神々との同一化が行われて神話も借用された。シビュラの予言書も同様に伝えられてずっと重視され続けた。そればかりか治癒神アスクレピオス,大地母神キュベレも東方から入り,公認の神となった。…

【ローマ神話】より

… 周知のごとく,ギリシア人自身も前8世紀以来南イタリア,シチリアで盛んな植民活動を行った。前500年ころになるとその植民市の一つクマエ(キュメ)から,後のローマの祭政に重大な役割を果たすことになるギリシアの神託集〈シビュラの書〉がローマにもたらされたことにうかがえるように,ギリシアの神話・宗教とより直接的な交渉の道が開かれてきた。その結果,ローマ人は本来その起源を異にするギリシアの神々をも,何らかの類似点に基づいて自分たちの神々と同一視することによって受け入れた。…

※「シビュラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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