ジヨノ(英語表記)Jean Giono

改訂新版 世界大百科事典 「ジヨノ」の意味・わかりやすい解説

ジヨノ
Jean Giono
生没年:1895-1970

フランス小説家劇作家。南フランスのマノスク町に庶民の子として生まれ,生涯そこに住みついた彼は,根っからの反都会的・反近代文明的作家である。第1次大戦の従軍によって,非人間的な近代政治機構,人間を圧殺する機械文明の悪を痛感した彼は,出世作《丘》(1929)以来,生れ故郷の自然を彼独自の想像世界に仕立てあげて,時代の趨勢に逆らいつづけた。このような自然思想家としての彼の名声を確立した作品のおもなものに,小説《二番芽》(1930),《世界の歌》(1934),《わが悦びのつづかんことを》(1935),《屋上軽騎兵》(1951),戯曲《パン屋の女房》(1944)などがある。1954年にアカデミー・ゴンクール会員となる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「ジヨノ」の意味・わかりやすい解説

ジヨノ

フランスの小説家。貧しい靴屋の子として南仏に生まれ,独学で文学修業をし,1929年《丘》により文壇に出る。プロバンスの素朴な農民生活を暖かい筆致で描いた。ほかに《強い魂》《山中戦い》《世界の歌》など。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android