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ステバンス Alfred Stevens

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世界大百科事典 第2版の解説

ステバンス【Alfred Stevens】

1823‐1906
ベルギーの画家。ブリュッセルに生まれ,同地でダビッドの弟子ナベズF.J.Navezに師事,1844年パリに赴き,以後生涯を通じほとんどパリで活動した。第二帝政期のパリの富裕階級の生活,とりわけ流行の衣装に身を包んだ婦人たちを描いた作品は,ブルジョア好みの当世風の主題と,比較的小さな画面の中に繊細なタッチと洗練された色調で豪華な調度や衣装の材質感をとらえる卓抜な手腕のゆえに,非常な人気を博した。いわゆるサロン(官展)派の画家であるが,ドラクロアクールベ,マネ,ドガら当時のパリ画壇の革新的な画家たちとの交遊が知られており,ジャポニスムに関心をもった最初の画家の一人ともされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ステバンス
すてばんす
Alfred Stevens
(1823―1906)

ベルギーの画家。ブリュッセルに生まれる。同地で修業を積み、1844年、21歳のときパリに出る。以来、49年から52年までブリュッセルに戻ったほかは、大半をパリで過ごし、パリで没した。初期にはクールベやクーチュールの影響を顕著に示したが、50年代後半には自己の様式を確立した。同時代のパリの女性を好んで描き、優雅な中産階級の生活情景を画題とする先鞭(せんべん)をつけた。ドレスや装飾品を描く際の色彩の処理や、静物画家のような技術の巧みさでは定評があった。また初期の日本趣味の画家の1人で、屏風(びょうぶ)、団扇(うちわ)などを作品に取り入れ、ときには着物をまとったパリ娘を描いたりもしたが、日本美術が彼の絵画に根本的な影響を与えた形跡はない。[大森達次]

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世界大百科事典内のステバンスの言及

【ベルギー】より

…写実的描法と現実への愛着がフランドル美術の伝統的特性であったことから容易に想像されるように,写実主義が全ヨーロッパ的隆盛をみた19世紀半ば過ぎには,光に満たされた静謐な室内の情景を描いたデ・ブラーケレールHenri de Braekeleer(1840‐88),筆触を生かして詩情豊かな風景を描いたフォーヘルスGuillaume Vogels(1836‐96)らの優れた画家が出た。19世紀後半,自国よりむしろパリで活動した画家としては,瀟洒(しようしや)な女性風俗を描いたステバンス,悪魔的あるいは好色的な主題を得意としたロップスや,モローに師事しかつ印象派の影響を受けたエバンプールHenri Evenepoel(1872‐99)がいる。一方,〈レ・バン(二十人組)〉が1884年以降ブリュッセルで国際的規模の展覧会を開いたことにより,印象主義,新印象主義等,パリの最新の動向が伝えられた。…

※「ステバンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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